使いやすい年表
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見開きで1年を扱っており見やすく、その見開きは政治・経済欄、世界欄、社会・文化欄・世相欄の4欄で構成されている。世相欄には流行語、流行歌などもあり時代の空気が感じられる。
また、流行語は[唇の形]をしたアイコン、流行歌は[音符の形をした]アイコン、話題の書物は[本の形をした]アイコンといった具合に年表内にアイコンがある。年表は単なる事柄を列挙した編年体になりがちだが、メリハリがついて利用しやすい。
「見開きの左側には該当時期の内閣とその所属を示し、組閣回数が複数にわたる場合は、丸文字で字数を示し」てくれているのも使い勝手がよい。また、重要事項が赤字なのもメリハリがついてやはり使い勝手がいい。
見開き右側には当該年度を一行で表現している(例:昭和46年…「繁栄」のかげで、公害問題ますます深刻化/昭和64年=平成元年…昭和の終焉。消費税に国民怒る。社会党のマドンナ登場、など)。
「はじめに」の頁では各年代を十行程度にまとめて俯瞰してくれている(昭和の幕開け→戦争と国民→敗戦による変化→高度経済成長からバブル経済へ→バブルの崩壊と「失われた10年」→グローバル時代の到来)。
巻末には(1)内閣一覧(各内閣の一行説明付)、(2)帝国議会一覧・国会一覧(内容と成立法案付)、(3)衆議院議員選挙一覧、(4)参議院議員選挙一覧、(5)政党系統図、(6)ノーベル賞受賞者一覧、(7)国民栄誉賞受賞者一覧、(8)プロ野球記録一覧、(9)中等・高校野球決勝戦一覧、(10)大相撲優勝力士一覧、(11)オリンピック大会日本人金メダリスト一覧の、計11付録が付されている。
充実した詳細なインデックスが巻末最後に付されており辞書的にも使える。
以上本書の特徴ですが、これだけ充実していてこの値段はかなり手頃ではないでしょうか。個人的には十分元を取れるものでした。