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Mood and Modality (Cambridge Textbooks in Linguistics)

価格: ¥5,101
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Cambridge University Press
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モダリティーの類型論 ★★★★★
テキストの簡単な紹介をしますと、まずこれは第二版で1986年の全面改訂版です。あと表題にも書いたように類型論です。英語のモダリティーが知りたい方は同氏が書いている『Modality and the English modals』に行く方がいいかと思われます。文章のスタイルは解かり易い英語なのですが、内容が類型論なのでマスター以上の人が参照する文献なのでしょうか。表題は『ムードとモダリティー』となっていますが、本文で「モダリティーのカテゴリーはどの言語でも基本的に二つの方法、モーダルシステムとムードに文法化されてる」(p4)と書かれているように「モダリティー:ムードとモーダルシステム」としたほうがクリアーかもしれません。
モダリティーと言えば日本語学会・教育でも90年から中心的な分析概念として取り扱われていますが、そこでのモダリティーは、パーマーの分析又は分類とは若干違います。例えば、日本語におけるモダリティーのカテゴリーには、否定やテンス・アスペクトは命題の範疇に含めますが、パーマーの類型論では、それらがモダリティーのマーカーとして存在する言語の例も述べられています。
さらに日本語文法では、益岡氏、仁田氏の見解にあるような「命題に対するモダリティー」と「聞き手に対する態度のモダリティー」に分けるのが普通となってきていますが、パーマーの類型論はこのような分類とは違います。従って、終助詞の分析におけるモダリティーの参考文献としては、このテキストは妥当ではありません。ただ、モダリティーと言うカテゴリーの分析をしようと考えている人なら持っていなければならない文献ではないでしょうか。