彼らの13曲を集めたこのアルバム、その中でも並んで収録された最大のヒット「Everyday」「Deep Waters」「Spellbound and Speechless」を使って、熱狂的ファンはインコグニートの伝道に務めるだろう。初めての人もこの3曲を聴けば、このグループのファンク、ジャズ、R&Bのハーモニーの厚みがわかる。
またこのベスト盤には、グループのヴォーカリストであるメイサ、ジョスリン・ブラウン、パメラ・アンダーソンの歌に目がない博識のハードコアファンにも、聞き逃せないスペシャルリミックスが収録されている。たとえば、スティーヴィー・ワンダーがハーモニカをプレイする、パンチの効いたブルーイ版「Change」、ミックスマスター、デヴィッド・モレールの解釈によるロニー・ロウの「Always There」など。また、CDを締めくくる派手な「Talkin' Loud」は、アメリカのブルーイ・ファンに大きな意味をもつだろう。
最後にこのグループには、『Last Night in Tokyo: Incognito Live』というライヴアルバムが日本盤で出ていることを、付け加えておく。(Mark Ruffin, Amazon.com)