典型的なＨＯＷＴＯ本。
正直、ココに書いてある内容を守るより、自分で考えて
自分で行動できるように自分を変えていった方が効果ありそうな感じですね。

参考程度にだったらいいんでしょうけど

　この本は、仕事のできない人やさばけない人、気の利かない人が、
自分の不用意な言動によって“相手を”カチンと“させて”しまったときの
対処術に内容の多くを割いてあるような気がしました。
そういう人は、この本で対処術など学ぶのではなく、はなから相手を
カチンとさせない術（すべ）を学ぶほうがお互いのためだと思います。

　個人的には、そういう鈍いとされる人たちの言動にカチンと
くることが多いので、タイトルを見て、そういう場合の自らの
感情の律し方について詳しく書いてあると期待して読みました。
　たしかに、なかには、値段を聞く客に対してこちらを見ようとも
せずぶっきらぼうに答える百貨店の店員への対処例なども挙げられて
いましたが、その相手に直接、“ところで、こちらのデパートでは
どういう教育をしているんですか”と言い返せとあります。
そんなことを本人に言っても、そういうタイプの人間から、
表面的にはともかく心からの詫びの言葉を聞けるか甚だ疑問ですし、
“カチン”の連鎖でさらに気まずい状況を自ら作り出してしまう
おそれもあります。そうするぐらいなら、後からカスタマー部門に
クレームを言ったほうが、丁寧な詫びの言葉を聞けていくらか
スッキリしようというものです。

　ただ、著者の他の本のタイトルを見ると、目の付けどころがよく、
読みたいと思わされるものも多いので、別の作品も読んでみようと
いう気にはなっています。

買ったときはあまり期待していなかったが
内容が良く整理されていてかつ、非常に実践的でよかった
１章がなぜ心が乱されるかという理論
２、３章が対処の具体的な方法。４章が未然にトラブルを防ぐ方法
５章が自分にある問題点。６章が具体的な場面
小さな本ではあるが、このテーマとしては必要十分な内容が盛り込まれている

心理学では「相性」というものはないという。相性は傷つきやすい人間の心が作り上げた「お互いの関係がうまくいかないときの、自分を慰めるための保険」かもしれない。つまりは自分の気持ちの持ちようによって、かなりの部分は対処できるということだ。
本の最初の方には、「カチンときたとき」のいろいろな状況での具体的な対処法と解説が記載されている。例えば「腹式呼吸をする」「相手の(目を見ず)ネクタイを観察する」などはすぐにも実践可能だ。
最後にはいろいろなシチュエーションでの具体的な会話が記載されている。よくないとされる返事を抑えて、「おっ、大人だな」と感じさせるような返事の例示には感心させられた。
それほど期待して読んだわけではないが、ストレスを溜めないためには良い本であったので☆5つ。

日々の暮らしの様々な場面において「カチン」とくることが多くなっている。
年齢を重ねれば「できた人間」になれるかと思いきや、むしろ背負い込むものが増えてきて、かえってイライラするようになってきた。
弱気では自分がつぶれると強気であればあるほど、ちょっとしたことに「カチン」としてしまう。

この本には「カチン」とする場面に遭遇したときの対処法が精神論だけでなく、どういった行動をとれば良いかということが具体的に戦術的に記されている。
人間関係にもテクニックは必要なのだ。