意外とエグい
★★★★★
「タカヒロ先生原作!」の宣伝文句に釣られて。
中世+SF的な世界で、庶民を苦しめる帝都のお偉いさんを討つ「殺し屋集団(ナイトレイド)」のお話。
勧善懲悪的ないかにもな少年漫画のようなものを想像していましたが、殺しのシーンは思いのほかキッチリ描いてて残酷さがあり、人間の狂気や激情といった中々に生臭いものが見れました。
作中でも殺し屋に関して「殺しに正義なんてない」「いつ報いを受けて死んでもおかしくない」と語られ、重い雰囲気をかもし出すと同時に近い将来に破滅を感じさせ、緊迫感を持って読むことが出来ます。
一方で、タカヒロ先生お得意のボーイミーツガールで魅力的なヒロインが何人も登場し、彼女らと主人公との掛け合いに期待が高まります。
お約束の個性的で悪友的な男キャラも登場します。
学園モノとは違いますが、こんな世界だからこそ時折見せるヒロインや仲間達の笑顔が生きて見えます。
そして作画を手がける田代先生には、女性キャラの可愛さは勿論、戦闘シーンや人間の様々な感情描写など期待以上のものを見せて頂けました。
ありがちな「諸悪の根源を倒してハッピーエンド」ではないものを見せてくれると期待して、続刊を待ちたいと思います。