職人芸と安定感
★★★★★
メンデルスゾーンは、どういうジャンルを創作しても最低七十点くらいはとれる。職人芸ではロマン派屈指といえるだろう。加えて、わかりやすい旋律を作るのがうまい。
だからメンデルスゾーンの作品を楽しむうち、自然と十九世紀のヨーロッパ音楽のジャンルがほとんど全て理解できる。世俗音楽も宗教音楽も、声楽も器楽も。異文化の聴衆である日本人にとっては……下品な表現だが「お得」な作曲家といえるだろう。熟達し安定した技巧で比肩しうるのはサン・サーンスやブラームスくらいだろうか??
ともあれ、難しいことはさておいて華麗な作品群を楽しんでほしい。
たのしめるとおもいます。
★★★★★
録音状態が全体的によく、メンデルスゾーンの音の世界を堪能できます。
ボックスでCD買ったのは初めてでしたが、クセになりそうです。
その作曲家の音の履歴・・・とでも言うのでしょうか?作曲家の有名な楽曲のみ聴いているよりも深くその作曲家を理解できたような、そんな感じです。
以前にも増して、メンデルスゾーン好きになりました。
興味のある全ての方におすすめします。
メンデルスゾーンを堪能できます
★★★★☆
メンデルスゾーンの早熟な知性と恵まれた育ちから来る明るい品の良さが堪能できます。
演奏もそこそこ良いものが揃っていると思います。
序曲集に『美しいメルジーネ』や『吹奏楽のための序曲』といった
佳品が入っていないのは惜しまれますが
若き日の秀作である『弦楽のための交響曲』が全曲収録してあるうえ
協奏曲、室内楽など主要なところはほぼ網羅されており版元の意気込みを感じます。
廉価版でお買い得ですし
全体的にみて水準以上の素晴らしいセットであるといってよいでしょう。
売り切れる前に買うべし
★★★★★
メンデルスゾーンが天才であり、多作であったことは
知っていましたが、これほどまでに「天才で、かつ多作」
であるとは思いませんでした。
すでに世の中に良く知られた曲も、良い演奏&良い録音で
楽しむことができますが、個人的には10歳や11歳のときの交響曲(!)
が超お勧めです。いいです。
これが4000円とは…とにかく、売り切れる前に手に入れて
ゆっくり楽しむのが良いと思います。
サム・カインド・オブ・ワンダフル!!
★★★★★
コスト・パフォーマンス最大値の生誕200年記念メンデルスゾーン傑作集、ちなみに全曲集ではありません、
掲示イメージの箱はなかなか頑丈、各3辺がおよそ13.5センチでほぼ立方体(箱が邪魔ならサイコロにできなくもない)、重さ約1.1キロ、紙ジャケットのCD30枚と130ページのブックレット(英独語)を収納、紙ジャケット30枚ですから箱の左右には余裕がありしっかりと収まるよう仕切りが作られています、
CD1・2・3が弦楽交響曲、CD4.5.6が交響曲:マズア&ゲバントハウス演奏の70年代録音から、CD11:真夏の夜の夢、序曲集・オラトリオ・コラル・教会音楽・弦楽四重奏・5重奏、ピアノ・オルガン・教会音楽からCD30が歌曲集、詳しくはソニーにサイトへ、ピアノ協奏曲はペライア、無言歌はグールドとホロビッツ、ピアノ三重奏のバイオリンはスターンです、録音は60年代・70年代ものがおおい(イライジャだけ2003年のプロムシュテット/ゲバントハウスのライブ)
メンデルスゾーンは知名度は高いが決して大人気作曲家ではなく、発売されるCDの数も種類もベートーベンやモーツァルトとは桁が違うのが現実、本作と同等の音源を個々に集める労力を考慮すればこの箱のコスト・パフォーマンスは莫大なものといえるでしょう、
死と狂気に苛まれた人生を送った作曲家や、強烈な信仰と無駄に根深い懊悩に苦しんだ人生を送った作曲家などが相変わらずの人気ですが、21世紀も9年目を迎えるいまだからこそドボルザークやシベリウスのように快活で長命だった作曲家を再評価したほうがクラシック音楽がより盛り上がると考えます、するとそこには長命ではないが陰気な曲は書かなかったメンデルスゾーンも含まれることでしょう、
このCD30枚からメンデルスゾーンがアベレージで高品質の作品を短い生涯に量産した大御所になり損ねた大作曲家だったことが分かります、彼が裕福だったという一点だけから他の著名作曲家よりも一段低く見る視点がたんなる誤解であることももちろんです、