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The Internet Bubble: Inside the Overvalued World of High-Tech Stocks--And What You Need to Know to Avoid the Coming Shakeout

価格: ¥2,826
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: Harperbusiness
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1990年代のアメリカは未曾有の好景気に沸いた。それを支えていたのがハイテク関連株、特にインターネット銘柄である。1995年8月にネットスケープが新規株を公開して以来、ネット株は軒並み高騰した。この史上最長の強気市場に対しては楽観論も唱えられている。インターネットは私たちの社会を比類なきスピードと規模で変革しつつあるため、もはや伝統的な景気変動は当てはまらず、今後数十年は好景気が続くという「ロングブーム」説だ。しかし、本書では株式時価総額が1億ドル以上の企業133社を対象にした試算からネット株の高騰を「バブル」と断定し、一般投資家に警告する。すなわち「インターネットは確かに現実だが、株価は現実離れしている」と。

ただし、本書は単なるバブル批判書ではない。著者はシリコンバレーの世界的ハイテクビジネス誌「レッド・ヘリング」の編集者であるパーキンス兄弟。マイクロソフトのビル・ゲイツ、アマゾンのジェフ・ベゾス、ヤフーのジェリー・ヤンをはじめ、ネットビジネス界に膨大な人脈を持つ事情通だ。この本の一番の魅力は、ネットビジネスのインサイダーたち―― ベンチャーキャピタリストや投資銀行―― にスポットが当てられていることである。ネットビジネスに限らず、アメリカ経済のキープレイヤーである彼らの内情をここまで描いた本はないだろう。また、自動車やPC、バイオテクノロジーなどの黎明期を引き合いに出し、バブルはアメリカに新しい市場が現れたときに起こるゴールドラッシュのような必然的現象だと指摘する点も興味深い。IT革命が声高に叫ばれ始めた1999年に、日本のインターネット株も高騰した。監訳者である斎藤精一郎のあとがきにあるとおり、期待先行の日本のネットバブルはアメリカの投影に過ぎない。アメリカのそれがいずれ崩壊するとすれば、日本経済も無関係でいられないのは明らかだ。投資家は言うまでもなく、来るべきIT時代に備えるためにぜひ読んでおきたい1冊である。(斎藤聡海)