オレのバイクは対人恐怖症
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「いやだ。やめて。家にいようよ」
半年も世間の風に触れさせずにおいたら、そりゃあバイクだって気弱にもなる。
孝之のバイクは駐車場の奥で、タイヤに蜘蛛の巣を絡みつけ、対人恐怖症気味になってしまっていた。
「おまえだってこのままじゃいけねぇと思ってんだろう?」
江戸っ子気質な蜘蛛と一緒に、孝之はバイクの社会復帰の道を模索することに。
ちくしょう、なんで喋りやがるんだよこのバイクは!
バイクに乗る人も乗らない人も。オレとバイクと蜘蛛のお話。
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文庫本換算:52ページ