インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

マネーゲーム敗れたり―ドルに翻弄される時代は終った

価格: ¥1,400
カテゴリ: 単行本
ブランド: PHP研究所
Amazon.co.jpで確認
再読に耐える見事な実務家の書 ★★★★☆
10年前に発行された経済本だが、今こそ再読される価値あり。
経済本の中には、3年経つと情報が古くて読むに耐えなかったり、予想を外してなーんだ、
ということになったり、そういう類が多いけれど、この本は違う。
私のような経済に疎いおばさんにも、日本のバブル発生と崩壊の仕組みが大雑把に把握できた。
基軸通貨の米ドルが、同時にアメリカの国内通貨であることの危うさ。つまり、国際決済されるとき
に使われる基軸通貨に、アメリカのエゴイズムが働きうるということで、これってよーく考えなくても
とても恐ろしいことです。
1929年の世界恐慌時と違い、現在は金本位制ではない。各国が紙幣を刷りまくっている。
著者は、これが唯一の解決策だと、10年前に言っている。
そしてスーパーインフレへの恐怖に対しては、
いくら金余りでも、みんなが用心して使わなければインフレにはならないよ、とあっさり。
うーん。
これって、ビジネス版“20世紀少年”? ★★★★★
 ダサい表紙に、クラいタイトル。しかも『初版1998年のビジネス書』!。
(即、資源回収行き・・・のはずだった)。

 だめもとで、適当にパラパラ。「あ、割と読めるかも。」

 前半。現代でも読める。庶民寄りの平易な言葉。でも、視界は良好。
いつものQさん節で国際経済の全体像を気さくに話してくれる。(東大卒の、超エリート
のはずだが、超庶民派ローテクギャグも随所、、。この人柄。一体、何なのか。)
「いやー、全然古くないじゃん。この初出、日付け嘘なんじゃ・・・?」

 後半。165ページ以降、正座せずに読めない。『アメリカを代表するような一流銀行や
証券会社が店じまい(p196)』『ウォール街の巨人たちがたちまち一寸法師に縮んで
しまう。(p200)』『アメリカへの輸出で息をつないでいる国々に打撃をあたえない
はずがない。(p200)』『・・』などなどなど。今の世界情勢がそのまま。

 『俺、今、見てきたんだー。』とでも言わんばかりに、今年(2008)、サブプライ
ムローンの崩壊に端を発する、アメリカ証券・銀行各社の躓き、トヨタほか日本の輸出
産業の困惑、各国の株価急落の様子が『1998年に』ありありと活写されている。

 “20世紀少年”という、“少年時代の予言”が現実になってしまうという、
漫画があったようだが、この、「マネーゲーム敗れたり」を読んでいると、自
分が“20世紀少年”の劇中に居るような気分になった。

 世間話の語彙で、先端実務者の経済構造把握力を見せ付けてくれます。◎。