よいです
★★★★☆
日本的経営を生産システムと人事労務の観点から見つめています。感覚的にあった日本企業のイメージがこの本によってより明確に固まります。特に3.4.5の日本的な労務管理システムについての意見は一読の価値があります。ただ3.4とも以降への論証としての準備が長く少々冗長に感じるところはあります。3章はリンカーンコールバーグの論文のレビューのような形になっていて、読み通すのに骨が折れます。4章の後半になってやっとペースも上がって結論として斬新なものとなります。論理展開が冗長ならば飛ばせばいいのですがデータ提示部分が多くかつそこをある程度読まないとあとあとに差し支えるのがきついところでした。