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つかこうへいの新世界

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: メディアート出版
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つかの前につかなく、つかの後につかなし。 ★★★★★
70年代後半から80年代前半の、いわゆる“三無主義のシラケ世代”の時代に、東京の小演劇界をリードしていたのは、寺山修司でも唐十郎でも清水邦夫でも野田秀樹でもなく、紛れもなくつかこうへいだった。当時、1800円で紀伊国屋ホールにて定期的に打たれていた公演は、小演劇界唯一無ニのプラチナ・チケットとして伝説的であったし、貧乏学生には、入手するのが至難の業だった。
でも、つかさんは大学の、看板俳優だった三浦洋一と劇団員の高野嗣郎は高校の、それぞれの先輩と言う事もあって、身近なコネにおすがりして、何度となく劇場に足を運んだものだった。
後に、直木賞は取るわ、各映画賞は総ナメだわで、一躍時の人となった記念作「蒲田行進曲」の初舞台も幸運にも観たが、有名な映画版とは違う柄本明のヤスと、加藤健一の銀ちゃん、それに、根岸季衣の小夏の3人による、卑屈とマゾヒズムとコンプレックスが狂信的にまでに高められた取り憑かれたような演技合戦は、今も記憶に残っている。
つかこうへいの1975年から2005年までの、30年にも及ぶ作品上演の軌跡を追った本書など、だから凄く同時代性と懐かしさが襲ってくるのだが、つかこうへいが凄かったのは、演劇界のカリスマとなった後も、積極的かつ地道な創作活動を今も続けていた事。阿部寛、筧利夫、石田ひかり、内田有紀、広末涼子、黒木メイサら旬な俳優たちを鍛えながらの自身の代表作たちへの斬新な改ざんとアプローチは、ひとりの演劇人としての、正に魂のヴァイタリティのようなモノを感じてしまう。
“ダメな人間に同情して自分もダメになってしまった優秀な人々”、これは、かつて、つかこうへいが、学生活動家を逆説的に揶揄していった有名な言葉であるが、実はつかさんも、理不尽な世の中に怒りを覚え、熱く語りたかったんだと思う。

たまりませんなぁ。 ★★★★☆
つかが好きなら是非!

これまでの舞台写真集は必見。飛ぶ石原良純、女装する阿部寛、睨みつける筧利夫。あぁもうたまんねぇ。

つかこうへい氏ロングインタビューもプロ意識をビンビンに感じさせてくれる。
「おれの仕事は、そういう子にちゃんとこの道では無いと教えてあげることもしなければけないんだよ」
歩いただけで役者に向いて無いと言い切らねばいけないオーディションの厳しさを正直に話し、金儲けの養成所なんぞクソ食らえなつか節炸裂。

若い役者陣・著名な役者陣のインタビューも豊富に掲載。しかも、熱海殺人事件・阿部寛のモンテカルロイリュージョン、最新版・平壌からきた女刑事、寝取られ宗助の三つの戯曲まで収録。
これで、この値段じゃつかファンは買うしかないっすよ!