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双極性障害―躁うつ病への対処と治療 (ちくま新書)

価格: ¥861
カテゴリ: 新書
ブランド: 筑摩書房
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コンパクトに収まってます。 ★★★★☆
双極性障害についての知識がコンパクトにまとまってます。必要十分です。

なにより「新書」で出版されたのが大きい。今まではなかった。値段も手ごろですし。

ただSSRIの有効性に関して、著者の別の本「躁うつ病はここまでわかった」と記述が部妙に違うのが気になりました。

この本ではSSRIの有効性が不明と書いてますが「躁うつ病はここまでわかった」では有効であるとなってました。

双極性障害はまだ不明な点も多いためでしょう。
最新の研究成果まで知ることができる ★★★★★
著者は躁うつ病→双極性障害の第一線の研究者。躁うつ病の全体を捉え、その病状・まだ未知の本態・治療法の現在と未来・精神医学研究の将来などにつき広範に語っている。臨床家から研究者に転じたようであるが、現在のスタンスは研究者として躁うつ病を公衆衛生の立場から捉えていると思われる。ここの症例も、著者がある種の典型と思っているタイプを一つ一つ描いたのではないかと深読みしたくなる。
啓蒙的にはバランスが取れ、最新の研究、また最新の薬物療法統計を知れるのは大きな価値である。
平明な文章の割に読みにくくも感じるが、散文的に事実をしっかり書いてくれることの値打ちも大きく、また躁うつ病はそれほどかんたんな病気ではないということもあるのだろう。
一流の学者がおしげなく書いてくれた優れた啓蒙書と思います。(専門職にも最適)
双極性障害患者の書評 ★★★★★
 私事で恐縮ですが、評者も双極性障害である。現在は小康状態で復職している。本書中にも記載があるが、双極性障害は鬱状態の方が長く、明確な躁状態がない患者も多い。また鬱より発症すると、躁転するまでは鬱病と診断される。

 評者もおよそ2年半、自分は鬱病だと思っていた。最近主治医から、遠回しな言い方で双極性障害だと宣告された。「厄介な病気になったな」と思った。なにしろ現時点では根治する方法が無いのだから。

 著者は双極性障害研究の第1人者であり、本書には現時点の治療方法だけでなく、今後の研究の見通しも記述されており、患者にとっては心強い内容だ。
 この病気の治療が難しいのは、原因がほぼ先天性だからだと思う。(性格やストレスはあまり関係ない)しかし、本書で示されている遺伝子解析を用いた研究手法は、先天性ならではの方法で、遠からぬ未来に原因解明と新薬開発が実現する可能性が感じられ嬉しい。
 双極性障害の詳細については本書を読んで頂きたいが、この病気の一番の薬、リチウムについて患者としての実感を付け加えたい。
 この薬は結構奇妙だ。抗鬱剤が認知と感情の両方を押し上げるのに対し、リチウムは認知と感情のリンクを切る。
 評者の欝状態が最も酷かった頃は、思考力が落ちて足算引算もだめ、運動神経がやられて手摺無しでは階段の昇降が出来ず、吃りで喋れない、字も書けないという 状態であった。(心の病は脳の病なので身体症状も出る)「もう何も出来ない」と将来について相当絶望的に認知していたが、リチウムを飲み始めてからは、絶望的なままに気持ちの辛さだけが軽減した。なんか性格が図太くなった気がした。自殺率が減るのも分かる気がする。

 評者がこの本を一番読んで欲しいのは、まだ医者に掛っていない患者本人である。まず自らが、病気や向精神薬や精神科医に対する偏見を捨てて、躊躇せずに病院に行って欲しい。
 根治せずとも、相当楽に成ります。
本書の面白さは意外な部分にある。 ★★★★☆
 他のレビュアーの方がおっしゃる通り、内海健氏の「うつ病新時代―双極2型障害という病 (精神科医からのメッセージ)」と比較してしまうと、深さという点では物足りない人も出てくるかもしれない。しかしそれを言うなら内海氏の本自体が類書に例を見ない域に到達しすぎた本なのである。

 この本の対象の中心が、あくまでも旧来の「躁うつ病」、すなわち「双極性障害1型」に焦点を絞った本であるという基本前提に立つ限り、本書のまことに平明な文体は、入門書としては必要にして十分な域にあると私は考える。

 むしろ、本書を特徴付けるのは、次の点であろう。

 まず、本書の後半部分で展開される、世界最先端水準の脳生理学、神経化学、DNAレヴェルでの遺伝子上の実証研究の当事者という、加藤氏の、現場臨床医とは別のもうひとつの顔で描かれている部分が、私には滅法読み応えがあった。

 まだ、パキシルの製造元の会社の、不利な情報隠蔽体質、あるいは幼児期の双極性障害ADHDに関してアメリカで子供に対して安易に薬物療法が施行される傾向の問題点、そしてアメリカでそのことを啓発する運動の先頭に立っていた精神医学者と製薬会社の癒着の問題について詳しく紹介されていることも忘れてはならない。

 なぜ薬物の治験において統計的に有意な差が出ないことが多いのかについて、意外な現実も紹介している(要するに、アメリカでは治験に応じると報酬が払われる。そのお金ほしさに病気のフリをして治験を「はしご」してまわり、薬は実際に飲まないまま、偽薬であろうとほんとの薬であろうと薬が効いたフリをして報告するいる輩が随分いるらしい。これでは統計上有意な差が出にくくなって当たり前である)。

 
形骸的 ★☆☆☆☆
氏の著作全て言えることですが。躁うつ病の外形的なことを知しりたい初心者、家族にはいいでしょう。
しかしこれらのことはネットを少し調べれば全て得られる程度のことです。
またI型、II型を混同して書いているような所があり躁うつ病患者への偏見も助長しかねない。

双極性II型障害を理解したければ
うつ病新時代―双極2型障害という病 (精神科医からのメッセージ)
内海 健 (著)

を読むべきでしょう。
病気に対し外形的とらえかたなので患者本人の心情や内面についてはほとんど解らないでよう。
患者を物ととらえクールに第三者視点から見ています。
よって躁うつ病の形を知りたい人、家族の参考にはなりますが以上の本ではない。
また双極性障害はパニック傾向や発達障害と関連し非常に複雑な複雑な臨床像を示すがそのあたりへの言及がない。
氏の著作からは正確な双極性障害像、双極性障害患者像を得ることは出来ない。