結局、自慢かよ
★★☆☆☆
日本文学は読んだことがない。
太宰治、人間失格と言えば誰もが知る名作なのだろう。
読んでいるかどうかは分からないが。
この作品結局
勉強全然してないけど、なんかクラスでいちばん出来ました!
生まれながらにして、金持ちのボンボンだけど自分じゃ幸せって思わないよ!
別に女にモテようとしてないけど、イケメンだから女にモテモテ!でも女うざいよ!
…なんだかんだあってアル中になったり、自殺未遂しちゃったりで
自分は人間失格なんす、だめだなあって
自殺する前にちょっと自慢したかったのかね
ダメンズの所ばかりではなく作家としての力量にも注目を!
★★★★★
映画化するということで再々読。
主人公の中に強度の対人恐怖と境界例的な
パーソナリティの滞りが見てとれます。
それゆえ人生に溺れてしまい、堕ちてしまうのです。
それが悪いわけではありません。
それがこの作品の大きなテーマなのです。
主人公・葉蔵は太宰治自身の投影だと言われています。
とても生きづらかったでしょうし
癒されることのない人生だったでしょう‥。
その生きづらさをメインに据えて
最後までぶれることなく生きづらさに焦点を絞り込んだ、
構成力の巧みさに注目して下さい。
当時の作家や評論家に太宰は女しかかけないと批判されたことへの
アンチーテーゼとしての反骨精神。それゆえ、
ネガティブなドンファン(色男)を書きたかったという、
太宰の苦心した様子がうかがえます。
この作品からほどなくして入水自殺してしまう太宰治の集大成。
相当なエネルギーを要して、苦しみぬいて出来あがった作品でしょう。
なんかたぶん相当深いです
★★★☆☆
どこまでかはわからないが・・どうやら自伝>小説みたい(分からなかった)
葉蔵という人物を手記という三部構成の形で描かれています。
「世間」というワードが頻出します(本作品の核やね、たぶん)
そして主人公は世間をとても恐れています。
ピエロになることで本性をカムフラージュしたり、アルコールに頼ったり・・・。
素の自分を否定されるのが怖かったのでしょうか。
読み終わった後はいたずらに倦怠感だけが残りました。
そして最後。
「ただ一さいは過ぎて行きます」
ここは個人個人で解釈が割れてくるでしょうか。
自分はあとの文章「自分は二十七になりました、白髪もめっきり増え〜」から
人間に唯一平等に訪れる「時」≒「死」(この作品発表年に訪れる)だけが人生の中で唯一真理らしく思えたことだと感じました。幸も不幸もないと言っているが、それでも、地獄からは逃れられたので幸福寄りの晩年を送ったのではと信じたい。
この主人公、生田斗馬(ナイスキャスト♪)
どう感じ演じきるのか・・とても楽しみだ。
あなたは罪の対義語をなんと解く!?
やられました
★☆☆☆☆
表紙が松山ケンイチさんなので注文しましたが、まったく違う表紙のものが届きました。これがら注文される方はご注意ください。
魂の細さ
★★★★★
息子が読んでいたので、もう一度読み返してみました。
物凄くナイーブな内面を持ち続けるには、心のエネルギーが沢山必要です。
なんとなく、この主人公と今の子供達の魂の細さを連想してしまうのです。
それがちょっと怖いです。