本書は臨床病理学に特段の興味を持つ方、病態の把握にあれこれ考えるのが好きな方にお薦めです。
類書にBSAVAのテキストがありますが、どちらを買うか迷う方は多いのでは。BSAVAのと比べると本書は写真が少なくレイアウトも味気なく慣れるまで読みにくいかもしれませんが、詳細な解説と引用文献の多さが秀でています。殆どの調べ物が本書で事足りますが、さらに詳しく調べたいときや、記述の真偽を確かめたいときにも充実したリファレンスが応えてくれます。あとBSAVAより価格が手ごろなのも魅力です。
「異常値の出る…」の購入も考えていましたが、本書を買った今は必要性を感じていません。これさえあれば諸先生方の臨床病理学的なセミナーには参加不要かもしれません。