とても参考になります。
★★★★★
書いてある内容は、なるほど、とひざを打ちたくなるような「目から鱗」なことばかりです。いくつかはメモして実践を心がけています。けれど、自分だけかもれませんが、CDを聞いていると眠くなります(笑)ちょっとCDは退屈です。CDなしでもっと本を安くしてくれれば良いのに、と個人的には思います。
debate
★★★★☆
この本は論理に重点をおいていながら情動にも触れている。さらに抽象度を上げ、どちらも俯瞰する。どちらからも自由になる。さらに深く知りたいひとは「超人脳の作り方」をお勧めする。
debateの基本的なテキストとして使える。
この著者が書く著書を読むにあたって注意してもらいたいことを以下に記す。
まず、読み手はそれぞれ、自分の中にすでにあるものしか読み取れない。
本はある種の光学的な道具でしかなく、それは、その本の助けがなければ発見できなかったであろう何かを読み手が自身の中で発見できるように、書き手が機会を提供しているモノにすぎない。
要は、抽象度を上げて、自分で考えろということ。
相手の目標やビジョンを明示する話し方を。
★★★★☆
従来の「話し方」のマニュアル本では、瞬時に好印象を与えるテクニック、自分の言いたいことを伝えるためにまず相手の話をよく聞くなど、「話し手」の視点で書かれていることが多かった。
著書は「聴き手」の視点で、相手のビジョンや目標を明確にする上で、テクニックやエモーションよりも「論理的な話し方」の重要性を説いている。
我々はとかく外見や表情、声色や声量、うわべの情動に惑わされ、話の内容を吟味しないで話し手の中身のないカリスマ性や雰囲気に扇動されてしまうことが多い。
一方で大多数の自分たちの意見と合わない少数派に対して、感情的に人格攻撃をしたり風評で圧力をかけて相手を陥れることがある。
論理的を展開している相手に対して、「うざい」とか「理屈っぽい」「顔がこわい」などと敬遠したり、自分の方が無知で論理が展開できないのを隠そうとして「そんなことをいっているとみんなに笑われる」などと反撃して、嘲笑して共感してもらう仲間を募り強引に言論を封じたりする。
実体験か出典などの「エビデンス」を明示した上で論理を展開することは、日常会話においても大切である。
自己と矛盾する相手の見解にも虚心坦懐に耳を傾けつつ、冷静に情報を判断した上で新たに自分自身の論理を構築していけば、個々が自分らしく独自に進歩・進化していけると思う。
テレビなどでは、「科学的なデータでは」とか「関係者によりますと」「○○大学の研究によると」「国民アンケートの政党支持率は」など、「事実」や「根拠」の不確かな責任不在の情報を自明の事実のように報道し、さりげなく大衆に信じ込ませようとする風潮がある。
マスメディアや著名人によって権威的に語られる情報であっても、根拠があいまいで論理展開に無理があれば、すぐに問いただす姿勢が必要である。
そして我々日本人ひとりひとりが、他人が共感できるようになるまで、自分独自の論理を構築したうえで無理のない説得力を持つことが大切である。
饒舌に憧れる必要はない、的確であればいい
★★★★★
本書は「話し方」というものを、前半の「仕事と人を動かす<論理的話し方編>」と、後半の「人の心を動かす<情動的話し方編>」の二つに分けて説明していますが、後半の「情動的話し方編」は過去の類書を補足する程度の内容ですので、実質的には前半の「論理的話し方編」が中核となります。
私自身、過去に人から「安井君は話し方が上手いね」と言われる事が多く、結構、まんざらでもない気分でいましたが、本書は「そもそも、上手い話し方とは何か?」という根本の部分から問い直し、「話し方には論理的話し方と情動的話し方がある」と定義した上で、その二つを混同して使う事の社会的不利益を説きます。
『国際社会で、日本がなめられてしまう理由』(26ページ)
『「わびさび」の文化を西洋式システムに当てはめてはダメ』(31ページ)
そして、現代分析哲学の手法である「トゥールミンロジック」を用いて、実際のビジネスシーンを想定したトレーニング方法を紹介しています。
『論理的な話し方のためのトレーニング』(100,101ページ)
『ケースサイド(必要性)への反論トレーニング』(102,103ページ)
さて、本書の内容だけでも、明日からビジネスシーンに即応できる実践的(実戦的)な方法論ばかりですが、付録の特殊音源CDも圧巻です。
過去にも多くの特殊音源を発表している苫米地氏ですが、本書付録のものは過去最高と言っても過言ではない程の効果で、私の場合は、まさに本書の内容通り「情動を抑えて論理的に思考する」事が容易になりました。
(決して喋るスピードが上がるわけではありません、無駄が省かれて理路整然とするという意味です)
誰が言ったか、「バカと言った奴がバカ」「キレたら負け」とは真実なようです。