型にはまるとは、真似をするということ!!
★★★★☆
ドラゴン桜の三田紀房の人生に役立つ単行本とでもいいましょうか。
読んでいて、とても面白く役に立つ本だと思いました。
題名が三田紀房らしく、自身の考えを強調する、強いイメージなので
手に取りにくい方も多いかもしれませんが、
いざ中味を拝見すると、熱血教師が授業をしてくれているような
感覚でした。
本書では、成功したいならうまい人のまねをしろ、
社会が求めている人物像、
中途半端な個人主義は個人を崩壊させるなど
さまざまなアドバイスが書かれています。
本の題名だけだと、個人は破壊されてもよいのか?
と言いたくなるかもしれませんが、
三田紀房先生は最後に真の個性とは何かをきちんと記していました。
個性というものは、教育の中で育っていくものではない、
ましてや第3者が育てるものではないという
言われてみればもっともなお言葉。
ページ数も少なく、文章も面白いので
一日あれば読み終えると思います。
ぜひ手にとって見てください。
本意が伝わりにくい
★★★☆☆
中途半端なまま前に進めない人が、目を覚ますには、良い本だと思います。基本的には、多くの点で賛成できますが、納得できない部分もあります。違和感をおぼえる読者も多いように思えて、残念です。
例えば『考える力なんてものは、独学で哲学書でも読んで身に付ければいい。』とおっしゃる部分。論理的な思考力や総合的な思考力にも、先人が残して下さった基本としての「型」があります。せっかくですから、学校で習ったら良いと思います。
私は、高校の数学で「論理と集合」を習いました。今は習わないのでしょうか?論理の矛盾や限界が分かり、物事を正しく、かつ、謙虚に考えるうえで、とても助かっています。
著者も、一部、実践していらっしゃいますが、「アイディアをカードに書き出し、机の上に並べてみるようにして考える」と言うのも、論理と集合の応用です。
また、武士道(単なる戦闘員でなく、統治者でもある)と商人道を対立的に見ていらっしゃいますが、本質は一緒だとする見方もあります。「魂」と「思いやり」と「平常心」を大切にし、厳しい局面でも思考力を失わず、しなやかに、強靭に、「自分」と「相手」と「第三者」の存在を活かしきる事が、武士道でも商人道でも真髄だと考えます。
米国との戦争に引き込まれていく流れを、「武士道」が後押ししたとのお考えなら、見当違いです。国際連盟事務次長も務められた新渡戸稲造氏が1899年(明治32年)著書「武士道」で、『武士道はすでに余命いくばくもないかのようです。』と語られたように、昭和初期には国の中枢から失われ、あるいは、似て非なるものに変質していました。長期的視野に立ち「戦わずして勝つ」ことこそ、最上の武士道です。
伝統や、日本的なものを肯定されており、実質的には分かっていらっしゃるはずですが、たぶん、敗戦後、続いてきた洗脳教育の影響を引きずっていらっしゃるのかも知れません。(参考:山本夏彦著「誰か戦前を知らないか」、岩村暢子著「現代家族の誕生」、苫米地英人著「心の操縦術」)あるいは、辺境人としての典型的思考パターンでしょうか?(内田樹著「日本辺境論」)
長くなり過ぎました。これ位にします。
個性派のあなた。型にはめてみるのも一考
★★★★★
ドラゴン桜の著者の歯切れのいい解説。
達人と呼ばれる人達は、自分の型をもっている。
その型が個性を生み出す。
そう考えると、型にこだわるのも頷ける。
自由であることに固執するばかり個性を見失う。
型にはまってみることにより、自分の個性を再確認してみるのも良いのではないか。
「成功への近道は型を極めること」だまされたと思ってやってみては。
フリーター、ニートと呼ばれる方々やその親世代に一読をおすすめします。
型はありませんでした
★★☆☆☆
型の有効性については納得できることが多い内容でした。
はまる型についての具体的な記述は少なく
自分でその型は探しなさいという事かしらと思いました。
頷ける部分も多いが極端過ぎる
★★★☆☆
衝動買いしました。いわゆる自己啓発本と真逆を行く、「逆張り」の論理は
余り読書をしない人には新鮮かも知れません。
ただ、主張に殆ど論理的な裏付けが無い事、「日本は素晴らしい国で、他の国と違っている事を
気にする必要は無い」「型にはまり、個性はおいかけるな」等、鵜呑みにすると危険なコメント
も多々あります。
評価が難しい本ですね。