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「よかれ」の思い込みが、会社をダメにする―飛躍的成長を実現する全体最適のマネジメント

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: ダイヤモンド社
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一読の価値あり ★★★★☆
分かり易い表現で書いてあり、飽きることなく一気に読めます。どちらかというと、現場で個々の改善に日々奮闘している方より、全体を見渡すことの出来る立場の人に読んで頂きたい本です。
あるある(^_^ゞと読み進めるうちに、うちでも出来るかも、と勇気が湧いてくる。 ★★★★★
まず冒頭の「パラダイ海(シー)ものがたり」というマンガがいい!
これを読めばだいたい本書の伝えたい事がわかります。

<あらすじ>
むかしむかし、あるところにそれはそれは美しい海があり、パラダイというお魚さんが住んでいるコロニーがありました。
コロニーには、心のやさしい「たすけタイ」くんが住んでいました。
ほかのみんなを助けること、それが「たすけタイ」君の喜びです。

コロニーの問題は食べもの不足です。
「たすけタイ」くんがある日、遠くで、おいしい赤い実がたくさんある場所を見つけました。
運ぶと腐ってしまうので、そこで食べるしかありません。
みんなは大喜び「おいしーい!」
でも遠くまで泳いで通うのは大変です。
やがて赤い実のところに移り住もうという意見と、住み慣れたコロニーから出るのがイヤだという意見が対立し、
コロニーの中は大喧嘩になりました。あんなに仲良く暮らしていたのに・・・。
ボクが赤い実をみつけたのがいけなかったんだ。
「よかれ」と思ってやったのに、こんなことになるなんて・・・。「たすけタイ」くんはがっかりです。

「なんとか、赤い実を運べる方法はないかな・・・」と知恵を絞り、「赤い実ドロップ」の開発に成功しました。
「「赤い実ドロップ」が出来てからはみんな一日中泳ぎ回る必要がなくなりました。大好評です。
作っても作っても瞬く間に無くなってしまいます。
やがて「赤い実ドロップ」を取り合いして喧嘩するようになってしまいました。
「よかれ」と思ってやったのに、こんなことになるなんて・・・。「たすけタイ」くんががっかりです。

「たすけタイ」くんは「つくりタイ」さんに相談ました。
「つくりタイ」さんは、効率を上げるアイデアを次々と出していきます。
細かく作業を分担させたり、誰がたくさん作れるか競争して、たくさん効率を上げたものが評価されるような仕組みを作ったり、
誰がちゃんと仕事をしているかきちんと管理する部門を作ったり・・・。
おかげで効率はグングン上がり、たくさんの「赤い実ドロップ」が作れるようになりました。
そしていつの間にか、みんながみるみる太ってしまいました。
太りすぎて体調を崩すものが続出です。
「よかれ」と思ってやったのに、こんなことになるなんて・・・。「たすけタイ」くんはがっかりです。

「なんとか、食べてもやせる方法はないものかなぁ・・・」
ダイエットの権威「コストダイ」先生に相談し、画期的なダイエット薬「コストドロップ」を開発しました。
それを舐めるとみんなどんどんスリム化していきます。
みんな嬉しくなって「赤い実ドロップ」を食べては、「コストドロップ」を舐める繰り返しの生活を続けるようになりました。
そんな生活を続けるうちに、みんなどんどん元気がなくなっていきました。おなかだけがボコっと出ています。
検査すると、身体の筋肉が失われ、身体は脂肪だらけになっています。
そう「コストドロップ」は大事な筋肉ををなくし、見た目だけスリム化する薬だったのです。
「よかれ」と思ってやったのに、こんなことになるなんて・・・。「たすけタイ」くんはがっかりです。

「よかれ」と思ってやったことが、次々と引き起こす問題。
「たすけタイ」くんは、もうどうしていいかわかりません。
今までやってきたことを振り返りながら、「たすけタイ」くんは悲しくて涙があふれてきました。

続きは本書でね(^_-)-☆
確かな論理で常識を覆す。 ★★★★★
「よかれ」と思って行った善意に満ちた行動が、かえって事態を悪化させてしまうことは少なくない。その理由が、他人のせいではなく、誤った「思い込み」のせいであることも多い。部分最適が必ずしも全体最適にならない事象を、制約理論(TOC)に基づいて分析した本である。著者は日本TOC推進協議会理事であり、ゴールドラット・コンサルテイングデイレクターであり、大変分かりやすく興味深い事例で説明している。常識を覆す論理展開は大変面白い。
たとえば以下の事項は本当に正しいのかについて問題提起を行う。
◇「コストダウンすれば、利益が増える」
◇ 「大量生産すれば安くなる」
◇ 「大量購入すれば安くなる」
◇ 「お客様に近ければ近いほど、市場が見える」
◇「効率を上げれば、利益が増える」
◇「納期にゆとりがあるほうが、納期は守れる。」
◇ 「早く作り始めれば、早くものはできる」
◇「全員が一生懸命働けば、効率が上がる」
◇ 「お客様はコストダウンを求めている」
これらについて、部分最適としては正しいが、全体としてみた場合は、ある前提が満たせされなければ、かえって悪化することを、因果関係チャートを用いて分析している。
常識と思っていることに対し、前提条件を明確化した上で、部分的に「よかれと思ってしたことが」全体として、どのような結果を招くかを論理的に説明している。確かな論理で、常識を覆す展開は、知的興奮さえ感じる。
部分最適から全体最適へ。ザ・ゴールの感動をこの本で理解に変える。 ★★★★★
よかれを思ってやったことが、何の役にも立たないどころか、悪いことを引き起こす。
・コストを下げようとたくさんつくると、過剰在庫で「あの世行き」
・現場の効率を上げようとすると、渋滞が発生して逆に全体の効率が下がる
・よかれを思って導入した成果主義が、かえって成果の達成を妨げる

こうしたことは、部分最適を優先する考え方に原因がある。

ゴールドラット博士の「ザ・ゴール」を読んで、感動したが、物語では良く理解できなかったことが
この本なら、イラストやグラフが多くて理解しやすい。飛躍的な成長をめざすなら、コペルニクス的転回
=新しいパラダイムを受け入れることが必要だ。

古いパラダイム      / これからのパラダイム
予測は消費地で      / 予測はばらつきの少ないところで
たくさんつくると安くなる / 作りすぎると儲からない
バッチ処理で効率up     / 流れ重視。必要なものを必要なときに
工場はモノづくりの拠点  / 工場はサービスをつくる拠点
部分効率upで全体の効率up / 全体のためにボトルネックに集中
全員参画の活動      / ボトルネックをみんなで助け合う

この本は、欄外の注釈だけを読んでも、とても面白い本です。
軽い気持ちで買わされて、まじめな気持ちで読まされる逸品 ★★★★★
ポップなタッチで書かれていますが、内容は深遠です。
著者の本はどれも、理路整然と書かれていますが、何度読んでも味がでる、言わば「スルメ」系です。
買っておいて数年後に読むとまた新たな気づきがあります!

一読者としてのおススメポイントは2点です。
・TOCのこれまでの書籍では触れられていないと思われる「個人の業績評価方法」についての記述がしてある。
・ザ・クリスタルボール(ゴールドラット氏)の出版に先駆けて、小売業界でのダイナミックバッファマネージメントの詳解がしてある。

以下は著者の遊び心が伝わってくる逸品です。
http://www.youtube.com/watch?v=PjYOTyMj1l8
(主人公はパラダイ海の「たすけタイ」くん)
これ以外にも著者の作品のサワリのいくつかはYouTubeでも楽しめます!
書籍をご購入検討中の方は、是非、一度ごらんください。