感動の一冊でした
★★★★★
日本車の中でも長い歴史を誇り、熱心なファンも多いスカイライン。
当書はその生みの親である櫻井慎一郎氏の自伝ですが、スカイラインは櫻井さんやプリンス自動車、関係会社皆様の熱い情熱が注ぎ込まれて皆から愛される車に成長したのだと良く解りました。
若い頃にサスペンションの研究をする為に、研究論文を入手するまでのくだり等、仕事に対する氏の構えは今の日本人には見られない素晴らしい姿勢で、見習わねばならないと思いました。現在もディーゼルエンジンの無煙化に研究し現役で頑張られており、技術力の探究を生き甲斐にされ一人間として尊敬します。スカイラインは世代が新しくなるに連れ、櫻井氏の理想像から大きく外れていき、今は日本人よりもアメリカ人相手の車となり残念でなりません。あんなに大きくなってしまってはスカイラインとは言えないのでは?果たして今の日産にどれ位の人が本当のスカイラインやGT−Rの姿を理解しているのか疑問に思います。是非関係者にも読んで貰いたい一冊でした。