あくまでも「表象論」なので、そういったものに親しんでいない/興味のない人にとっては、「現実の」上海が出てこなくて退屈かもしれないし、またイメージ自体はわりとありきたりなもので、逆にこのあたりに詳しい人にとっては「まあそうだよな」とあまり目新しい論点はないかもしれない。ただ手堅くまとめられた本であり、かつ値段も手頃なので、現代中国文化を専攻している学生さんにとってはピッタリの書であると思う。