「空気」の構造 (アゴラi文庫)
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【目次】
はじめに--日本人は特殊か
序章 「空気」が原発を止めた
首相からの突然の「お願い」/玄海原発の失敗/「空気」が法律より重い国
第一章 日本人論の系譜
罪の文化と恥の文化/講座派と労農派/敗戦と悔恨共同体/文明の生態史観
唯物史観と「水利社会」/タテ社会とヨコ社会/人と人の間/安心社会と信頼社会
「水社会」の同調圧力/灌漑農業のボトムアップ構造
日本人の肖像--福沢諭吉
第二章 「空気」の支配
「日本教」の特殊性/自転する組織/日本軍を動かした「空気」/公害反対運動と臨在感
アニミズムから一神教へ/一揆と下克上/動機の純粋性
日本人の肖像--北一輝
第三章 日本人の「古層」
超国家主義の構造/無責任の体系/国体という空気/フィクションとしての制度
つぎつぎになりゆくいきほひ/永遠の今と「世間」/キヨキココロの倫理
「まつりごと」の構造/天皇制というデモクラシー/全員一致とアンチコモンズ
ボトムアップの意思決定/「古層」とポストモダン/近代化なき成長の終わり
日本人の肖像--南方熊楠
第四章 武士のエートス
日本のコモンロー/徳川の平和/自然から作為へ/尊王攘夷の起源/開国のインパクト
惑溺と自尊
日本人の肖像--岸信介
第五章 日本軍の「失敗の本質」
目的なき組織/曖昧な戦略/短期決戦と補給の軽視/縦割りで属人的な組織
心情が戦略に先立つ/心やさしき独裁者/両論併記と非決定/大日本帝国の密教と顕教
日本人の肖像--石原莞爾
第六章 日本的経営の神話
外国人の見た日本企業/日本的経営の黄金時代/勤勉革命の伝統/日本的労使関係の起源
日本企業は町工場の集合体/協力と長期的関係/共有知識としての「空気」/村から会社へ
日本的雇用がデフレを生んだ/年功序列の終焉/グローバル資本主義の試練
日本人の肖像--中内功
第七章 平和のテクノロジー
殺し合う人間/集団淘汰と平等主義/偏狭な利他主義/戦争が国家を生んだ
「無縁」とノマド/飛礫の暴力性/古層と最古層/なぜ「古層」は変わらないのか
日本人の肖像--昭和天皇
第八章 日本型デモクラシーの終わり
空虚な中心/多頭一身の怪物/霞が関のスパゲティ/「政治主導」の幻想
日本型経営者資本主義の挫折/約束を破るメカニズム/セーフティ・ネットが檻になるとき
閉じた社会から開かれた社会へ
注
人名索引