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インタビュー術! (講談社現代新書)

価格: ¥777
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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   雑誌や新聞、ノンフィクション系の本を眺めてみると、その多くはインタビューをもとに成り立っていることがわかる。その名のとおり「インタビュー」として扱われているものはもちろん、それ以外のものも取材や調査という形で人から話を聞き、まとめられたケースばかりだ。そんな身近にあるインタビューの舞台裏を、気鋭のフリーライター・永江朗が軽快な筆致で書いたのが本書である。

   前段では、インタビューに向かうまでの下準備からはじまり、話し手からどうやっておもしろい話を聞き出し、そしてどのように再構成して形にするかなど、インタビューする側からのテクニックを指南する。また、後段では、さまざまなインタビュー本を取り上げ、語り手と聞き手の思惑、読み手の好奇心を交錯させながら、インタビューを読むおもしろさに迫っていく。

 「しょせんインタビューは虚構だ」と著者は言う。話し手の言葉は発表するスペースが限られているから100%生かされる訳ではないし、編集という作業の中で話の流れや言葉尻まで変えられてしまう。だからこそインタビューする側は話し手の本質を伝える技量を磨かなければいけないし、読み手もそのことを認識する必要があると著者は繰り返し説く。 

   私たちは日常でさまざまな人間と接し、そこで見聞きしたことをまた違う人に伝えている。日々がインタビューの連続のようなものだ。そして悪意や善意によって対象の本質が歪められて伝えられてしまうことも多々ある。ウワサ話などはそのいい例だろう。そう考えると、本書は人と人とのコミュニケーションを見直すきっかけにもなるかもしれない。(斉木 厳)

インタビュー術とは聞き手と話し手の・・・。 ★★★★☆
「インタビューがわかれば、世界がわかる。」という冒頭の文が
目に飛び込んできて、本書を手に取った。

「ピーコ伝」(聞き手糸井重里氏)や「江夏の21球」(山際淳司氏)
を例にとりながら、あたかも写真家が被写体とレンズワークに
こだわる様に、細部に渡りインタビューを通して全体構成を描く
姿勢は、一般の社会人の業務にも共通性を感じるのである。

完璧主義であるマイルス・デイビスの「観客に対する不機嫌さ」
や「人種差別」を質問する、アレックス・ヘイリー。
その後、マルコムXをインタビューする。
読者は、読み進むにつれて、理解するのである。たとえ小さな
出会い(インタビュー)であっても、人々は影響を受け、成長
してゆくんだという事を。

とても有意義で充実したおすすめの一冊である。
黒柳徹子と、田原総一郎の2つのパターン。 引き出す、切り込む。 ★★★★★
事前準備でいやな人だいと思っても、「対面して話を聞くうちに、すっかり魅了されてしまうことがある。」
「作品を通じて長年あこがれ続けてきたのに、実際に話を聞くと案外つまらない人だったりして」
ずばり、思い当たります。
インタビューを考える、インタビューを行う、インタビューを読む。
という3本立てで考えることが大切とのこと。
黒柳徹子と、田原総一郎の2つのパターン。
引き出す、切り込む。
2つの技術。
2−3時間と30分。
下調べ。相手と題材。題材を知らない人の方が成功する場合もある。これは、「作品を通じて長年あこがれ続けてきたのに、実際に話を聞くと案外つまらない人だったりして」からも創造ができる。
期待が大きすぎるのだ。
30分で30項目は無理。相手が話しを組み立てやすいように並べる。
インタビュー記事を、犬が骨にむしゃぶりつくかのように味わいつくすことのすすめ ★★★★☆
かつて「噂の真相」の超人列伝で幾多の著名人にインタビューをしてきた、
いわばインタビューのやり手としても読み手としても「達人」の永江朗が嘆
くのは、昨今のインタビュー記事の体たらくである。彼がいうように最近の
インタビュー、特に特定の映画やドラマの宣伝を目的として出演者になされ
たそれや、グラビアの添え書きのごとく成り下がったそれは、インタビュイー
(インタビューされる人)についてすでに知られているようなことをなぞってい
たりするだけ。それは事務所の力などいわゆる“大人の事情”によるところ
が多いのだけれど、昔からインタビューを読みまくってきた著者はいう。イン
タビューにはもっとおもしろく、可能性があるものなのだと断言する。

本書『インタビュー術!』が教唆するのはずばり、インタビューの仕方とインタ
ビュー記事の読み方・楽しみ方である。インタビューの仕方の箇所においては、
録音機材には何を使うべきかや、寡黙な相手からはどのように話を引き出す
のか、さらにはNG事項が設定された場合に直球で聞かずにいかに遠回しに
それに迫るかなど、きわめてアクチュアルなアドバイスが並ぶ。評者は今のと
ころ誰かにインタビューする予定もされる予定もまるでないが、インタビュー素
材の文字お越しや、またそれを記事にするにあたってどのようなやり方がある
のかというのを、著者自身が実際に書いた記事を参考に教授されると、いやが
おうにも興味をそそられる。そして不思議とインタビューを誰かにしたくなってくる。

しかし驚いたのは最終章である。そこではこの著者が系統別、タイプ別にこれま
で読んできたいろいろなインタビュー本、対談本を紹介するのだが、やはりインタ
ビューを生業にしているからこそなのだろうか、一般の人のインタビューの読みよ
り段違いに読みが深いのである。真理は語尾にやどるとまで言う著者は、引用し
ながらいろいろな人のコトバから、例えばインタビュアーとインタビュイーの関係だっ
たり、そういった言外に零れ落ちた情報を拾おうとしている。もちろんそれは、著者
の推測でしかないが、単なる推測とは片付けれないリアリティもあり、それはやは
り生のインタビューを手がけていた者だけが持てる想像力のような気がした。

なぜ吉田豪がすごいのかも解説してくれる、「インタビューそのもの」に興味ある人、
必読の書。
読み終わるとインタビューが読みたくなる! ★★★★★
確かに、普段あまり意識していないが、世の中にはインタビューがあふれている。
新聞も雑誌もインタビューだらけだし、実際にはゴーストライターが書いたタレントのエッセイも、ノンフィクションものも、考え方としてはインタビューと言える。
そうしたインタビューに、「ルポルタージュ風」「Q&Aスタイル」「モノローグ」「対談」「座談会」なんていう種類があることさえ、あまり考えたことがなかった。
そうしたスタイルを含め、インタビュアーやライターは会話そのものをより効果的にみせるための演出家でもある。
インタビュー記事の核にはもちろん、インタビュイー(インタビューされる人)の話した言葉があるのだけど、そこには意識的なもの無意識的を含めた、作る側のフィルターを通したものになっているのだ。

そうしたインタビューの舞台裏を、ベテランのインタビュアーでありライターである著者が、ありのままに書く。
話された言葉を記事にする際の、作る側の影響の大きさをきちんと自覚した上で、「読者にとっていい記事」を目指して記事を作ると語る著者の人柄に大変好感を持った。

これを読むと、色んなインタビューを読みたくなることは、間違いないと思う。
準備の大切さを肝に銘じる ★★★☆☆
インタビュアーによる本書では、準備の大切さと、良い質問とは何かを学べます。

・準備の大切さ
 ソクラテスのように「なぜ」「なに」「どうして」を繰り返していれば、
 難解な問題も平易な問題の集まりへと因数分解され、なんてことは
 「絶対にない」と断言される。
 そもそも、専門家が話してくれることのどこが重要なポイントなのかも
 分からないし、専門家の分かりやすい話を引き出さなくてはならない。
 準備の大切さを肝に銘じる内容が続きます。

・良い質問とは何か
 「あまり難しいことを抽象的に聞こうとしない」。
 素人には、答えやすいように「時系列に従って質問する」。
 自分で作った質問項目を見直す際に気をつけたいところです。