明治から昭和初期にかけて活躍した物理学者、随筆家、俳人である寺田寅彦の随筆作品。初出は「中央公論」［1935（昭和10）年］。「寺田寅彦随筆集　第五巻」［小宮豊隆編、岩波書店、1948（昭和23）年］に収録。災難や災害についての考察を書き綴ったもの。主に進化論的災難観と、それとは少し見地を変えた優生学的災難論について語っている。