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神学の射程と諸相──2012年度 同志社大学神学部 小原ゼミ 卒業論文集

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 小原克博
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 本書は14編の卒業論文(2012年度提出)を含んでいる。その内容は多岐にわたっており、本書全体として「神学の射程と諸相」を表すものになっている。
 そもそも神学とは何であろうか。狭い意味では、それはキリスト教神学を指すが、本書所収のいくつかの論文からもわかるように、広い意味では、イスラーム神学を含んだり、また、日本宗教や日本文化への言及をも含む宗教学的な領域との接点も持っている。
 また、一口にキリスト教と言っても、それを見る角度によって、様々な姿が浮かび上がってくる。本書の中では、文学・芸術・歴史・地域研究などの視点からキリスト教の「諸相」を描き出している。
 14編の卒業論文の著者は、いずれも私のゼミに所属し、ほとんどの人が2年間にわたる切磋琢磨を経て、論文を完成させるに至っている。各人にとって、卒業論文は、大学での学びの集大成としての意味合いを持っていると言える。また、本書の読者にとっては、その成果を目にすることによって、神学とは何かを知る、一つのきっかけになるだろう。これから卒業論文を書こうとする者にとっては、本書がよいサンプルとなることを願っている。
 本書の一つひとつの論文が「神学の射程」の広がりを示しているだけでなく、論文を完成させ卒業していく学生たちのこれからの「人生の射程」をも示しているようである。一つひとつの論文にいとおしさを感じながら、本書を多くの人に読んでいただきたいと願う次第である。(小原克博)

【目 次】
 序文(小原克博)
1. ワインとキリスト教をめぐる考察(早助千晴)
2. 文化社会で生きるアボリジニ―共存のために(日高由梨)
3. 失われた神話と絶望からの救済―エリアーデの『永遠回帰の神話』をめぐって(中西啓太)
4. 動物権運動に対する宗教の意義(小澤時乃)
5. 母性を用いた遠藤周作のキリスト教理解について(斎藤佳子)
6. 科学と宗教は対立するか―アメリカの進化論(密山のぞみ)
7. 沖縄における宗教の共生―土着宗教とキリスト教の相互関係をめぐって(竹村絵美)
8. 出生前診断をめぐる神学的考(田村奈々)
9. テロリストはコスミック戦争を闘っているか(寺元美帆)
10. 現代社会における宗教の可能性―ロバート・ベラーの研究を手掛かりにして(植月裕也)
11. イスラームの神秘思想家ナーブルスィーにおける存在顕現説と罪からの脱却(山本直輝)
12. サグラダ・ファミリアから見る美―ガウディが秘めた愛(横田麗)
13. 台湾基督長老教会の民主化運動と歴史的背景(吉永崇義)
14. 中国プロテスタント教会の現状と課題―差別への対応を基軸にして(徐珊珊)