親を選ぶことはできないのです。
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「例えば、子どもがまだお腹にいる妊娠期から、栄養を考えた食事をして適度な運動をし、
設備の整った医療機関で定期診断を受ける者と、
喫煙をしてアルコールも控えず、定期診断を受診することもままならない者がいます。
子どもが生まれる前から親の心構えや生活態度が違うのですから、実際に生まれてきた
子どもの生活は、親の社会経済地位からの影響をより直接的に受けます。
そこで、生まれ育った環境や親との関係の違いをゼロにすることなどできるでしょうか。
おそらくすべての子どものスタートラインを全く同じにすることはきわめて難しいこと
だと思います。
ただ、スタートラインの違いを少しでも小さくすること、またスタートラインの違いを
その後の人生にできるだけ引きずらせないこと、これらは社会制度の中でわれわれが対
応できることであり、また対応すべきことです。」
お医者さんの子供とスナック経営者の子ども。
前者が勝つ確率が高いでしょう。
後者が勝つにはかなり頑張らないといけません。
頑張って途中で道を踏み外してしまっても、本人のせいだけではないと思います。
「スタートラインの違いをその後の人生に引きずらせないこと」ができる世の中にする
のは困難でしょう。
あきらめムードが漂います。
来世での幸福を願うしかありません。
南無阿弥陀仏。