カタログや事業計画書、Webコンテンツといったさまざまなデジタル文書をPDFファイル化するためのビジネス向けユーティリティ。「Acrobat 6.0」になって『Microsoft Office』（Excel、Word、PowerPoint等）との連携が強化され、Officeに追加されるボタン1つで、作成した文書をPDFファイルに変換することが可能となった。さらに別々のツールで作成した複数の文書を1つのPDFにまとめたり、変換後のPDFにヘッダや透かし文字を追加することなどもできるようになっている。これに加えてProfessional版では、Microsoft社の『Visio』『Project』、Autodesk社の『AutoCAD』上から1ボタンでPDFを作成できる機能を新たに追加。レイヤーをそのまま保持したり、実際の大判用紙サイズのままPDFにすることもできるので、活用できるシーンがさらに広がったと言えよう。

   また、Internet ExplorerにもPDF作成ボタンを追加し、表示中のWebページをPDFにする機能も用意。Flash Movie、QuickTime、MP3、Windows Meta FileなどのPDFへの埋め込みにも対応しているので、リッチコンテンツを含むWebページを圧縮・配布したい時に威力を発揮してくれるはずだ。

   このほか、文書レビューの依頼・トラッキングを手軽に行うためのツールや、注釈を自動収集してPDFやWordに出力する機能など、共同作業をスムーズに進めるための機能も強化。社内外のデジタル文書をシームレスにPDF化し、文書レビューも効率的に行える本タイトルは、もはやITビジネスにおける必需品とも言えるツールとなっている。（秋月昭彦）