かなり程度が高い
★★★★☆
本書は電磁気学の世界的な標準書とされているようで、量子力学の程度の高い教科書にはよく参考文献として見かける。確かにバランスもいいし詳しいことを参照するには便利である。しかしいきなりこれを読むにはある程度の概論を知っておいてからの方が絶対に無駄が少ない。例えば、電磁力学:牟田(岩波)や電磁気学:川村(岩波)くらいの知識はないと厳しいだろう。通常の電磁気学の教科書とジャクソンの教科書にはギャップがありすぎるように感じるのは評者だけではないだろう。本書を有効に使うには一度本文を一通り読み通して演習問題などはおいおいやっていけばいいと思う。重要なのは電磁気学の全体像を掴むことだと思う。