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私たちの選択 Al Gore OUR CHOICE 温暖化を解決するための18章

価格: ¥3,360
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: 武田ランダムハウスジャパン
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この本の要約 ★★★☆☆
この本の要約。



風力発電は地熱以外のあらゆる再生可能エネルギーより安く、化石燃料と十分に競争できる。
エタノール燃料の生産は、ガソリンよりも多くの温室効果ガスを排出する。
世界中の自動車よりも、森林破壊で排出される二酸化炭素の方が多く、年間排出量の20〜23%に上る。
トウモロコシやキビの皮から作れるバイオ炭によって、二酸化炭素の年間排出量の40%を吸収できる。
地球温暖化を示す確かな証拠があると考えるアメリカ人は、2008年4月時点では71%いたが、現在では57%に急減した。温暖化の原因が人間の活動が原因と考える人も、47%から36%に減った。

具体的な未来への道筋がわかる良書 ★★★★★
アル・ゴア米元副大統領は前作「不都合な真実」という本や映画で
一躍有名になったのでご存知の方も多いと思うが、この本は
その続編ともいえる本である。

気候の危機に関しての最新の解決策が、かなり専門的で具体的な内容で書かれている。
前作よりやや難しい感じのする本ではあるが、さすが元副大統領というだけあり、
私たちを奮い立たせ未来への希望への道筋を、わかりやすく説明してくれている。
このあたりは、今の日本の政治家にもぜひ読んで参考にしていただきたいものだ。
また、未来に絶望しか見出せない子供たちにもぜひ読んで、私たちの未来には
希望があるのだとぜひ気づいてほしい。

「いずれにせよ、現実にまだ希望があるときに、絶望しても何の役にも立たない。
絶望とは、別の形の『否定』に過ぎず、行動しない人を生み出してしまう。絶望に
陥っている時間はないのだ。解決策は私たちの手の届くところにあるのだから!
私たちは、いま『行動する』という選択をしなくてはならない。」

「『地球規模での行動を成功させるための青写真とはどのようなものなのか?』
−それを理解し、創り出そうという取り組みに関して、神経科学から経済学、IT
から農業といった、一見多種多様なテーマにつぃて、各分野の世界的権威たちが
惜しみなく辛抱強く説明してくれた。−−こういった専門家たちのおかげで、
それ以前には考えられなかった革新的で他に類を見ないアプローチを創りだす
ことができたのだ。」

まさに記述のとおり、電気の作られ方、タービンや発電機、太陽光発電、風力発電のしくみ
から、私たち日本にとっても大きな可能性を秘めている地熱発電、バイオ燃料、原子力、
森林、土壌、人口、最近よく耳にするスーパーグリッド(スマートグリッド)の構築や
私たちの考え方、政治的な障害にいたるまで、驚くほど丁寧に調べられている。
まさに図鑑のようで大変わかりやすくて素直に面白く読むことができる。

考え方の章は特に興味深い。

「気候の危機の解決に向けて私たちが直面している課題の1つは、私たちの
『考え方』−個人としての考え方、そして集団としての考え方−にあること
が次第に明らかになってきた。」

私たちがこの危機を解決するには、行動や考え方の変化を伴うが、なぜかうまく
動かない。また、アメリカが大量消費社会となっている理由、孤立感の増大や
幸福感の減少など、今の日本にも当てはまる内容となっており、ここまで
分析するとはさすがだと感心した。

私たちは道を選び、行動しなければならないが、これだけの解決策があるのなら
私たちと未来世代が幸せになる道を選択することができると希望が持てました。

日本人の本来の姿こそ世界の希望 ★★★★★
 ゴア氏は米国の超一流指導者のひとり。豊富な人脈から質の高い情報を集め、精緻に分析し政策を立案する理性的なスタイルであることがよく分かる本です。
 ClimateGateで舞台裏が見え、「人為起源のCO2増加により温暖化し大変になる」説は価値が下がりました(本当は自然変動がメインのようです)。ゴア氏は、さすがに分かっていて「CO2よりも千倍も強力なハロカーボン類やメタンなど他の強力な温室効果物質もある。ブラックカーボンも重要だ。これらも何とかしなければならない」と追加メニューを出しています(これらは開発途上国の排出も大きい)。見通しが得られるまで幅広く検討を続け、軽率に義務を負わない米国の指導者は賢い(中国の指導者も賢い。指導者はまず国益を守るものです)。
 将来、「温暖化の主な原因は水蒸気の変動であった」と決着する可能性さえありえます。また、自然変動の周期を外挿すると2070年頃には地球は寒冷化に入っていることもありえます。石油の枯渇も深刻になっているだろうから、その場合は、温暖化よりも深刻になりそうです。
 分厚い本書のメインメッセージは、世界が直面している問題の本質は温暖化物質云々というよりも「今のスタイルを続けると遠からず世界は破綻する。(1カロリーの食料を得るのに10カロリー使い、土壌も劣化させている現代農業など)無駄を減らそう。公害を減らそう。自然を大事に生かして使う生き方をしよう」のようです。ゴア氏の解決策は、日本が得意としてきたことであり、日本流の「もったいない」「バチがあたる」という省エネ・誠実文化が実は最先端の生き方のようです。
 「ゴアさん、全く賛成だ。一緒にやろう」と呼応できる。COPxxなど「環境の重要さを考えさせてくれたけれど、役割は終わった」と署名せず、「もったいない・省エネ国際会議を始めようではないか」と提起すれば、その方が、世界から敬意を払われながら、省エネ技術による収入で日本は立ち直るし、世界も救われる。日本にとっては、どうも意味がなさそうなCO2削減云々で大散財しないで未来技術に集中投入し、100km/L走るエコカーなど、次々にエネルギー効率抜群の優良技術を開発し普及させることで未来を拓く政策の方がはるかに楽しく活気が出て有益です(結果としてCO2削減にも貢献します)。日本人の本来の姿こそ世界の希望ではないか。理性的な本書によって、そのような明るい気分になりました。