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イタリア・マフィア (ちくま新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 筑摩書房
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「政府」対「マフィア」 ★★★★☆
いわゆる映画であるような「マフィア対マフィア」の話ではなく、ほとんどが「政府対マフィア」の話です。ですから、イタリア・マフィアは日本人がイメージするような犯罪組織と言うよりは、どちらかと言えば(かなり凶暴な)テロ組織に近いと思います。

そういう意味でマフィアと闘う人達(警察官や検察官だけでなく裁判官なども狙われる)の覚悟には頭が下がります。(狙われると、ほぼ確実に殺される)
イタリア観が変わります。 ★★★★☆
 昔、TVで見たイタリアマフィアが反マフィアの検察官を爆死させ、政府がマフィアに対抗するために戦車を出動させるという映像が衝撃的であったため本書を読みました。主に20世紀後半のイタリアマフィアの実態について、マフィアが引き起こした数々の凶悪事件を紹介することで詳しく解説しています。読む前は、日本でいう暴力団だと思っていたのですが違いました。その残虐性は比較する対象が思い浮ばないほどです。また、マフィアはイタリア社会と政治に深く根付いており、一般市民や検察官が次々に惨殺されていく話は非常にショッキングです。イタリアと言えば芸術とサッカーの国という印象でしたが、本書は新たにマフィアの国という印象を読者に与えると思います。
何とも言えない。 ★★★☆☆
どうなんでしょう。
イタリアは仕事で何度か行きましたが、こんな危ない空気を感じた事はありません。
まあシチリアは行ってないので、そこは何とも言えませんが、、、。
これから行かれる予定でこの本を読んでしまった方々、
それほど恐れる必要はないと思います。(スリなんかは注意が必要ですが、、)
しかし、この本、何処まで本当なんでしょうか?
嘘だとは思いませんが、どんな国やねん!!というのが正直な感想です。
我々現代の日本人には想像も出来ないような血みどろの歴史です。
色んな人物がいとも簡単に殺されてきたというのに、
この作者は大丈夫なのか?と心配にもなります。(例の首相はまだまだ健在な訳ですし、、、)
翻訳のせいか、意味不明に感じるところが所々ありましたが、
まあでも面白い事は面白かったです。
興味があれば読んでみるのも良いかもしれません。

どうしても気になった事が一つあります。
210ページに”カミカゼ”(自爆テロ)とありますが、
マフィアが実際そう呼んでいるのか、作者が実際そう書いたのか、
それとも翻訳者が無知なのかはわかりませんが、
カミカゼ特攻は、”統率の外道”とまで言われた常軌を逸したものであったことは違いありませんが、
飽くまで軍事作戦です。
これを”自爆テロ”などと一緒にして欲しくありません。
まるでギャングスター映画の名場面集のよう ★★★☆☆
暗殺からヴァチカンのマネーロンダリングまで。ハリウッドで映画化されたマフィアのイメージをなぞるかのようで、読み物としては面白いですね。

原典で読んだわけではないのでなんとも言えませんが、訳者の朝田今日子さんも、いかにもイタリア人らしい、ピエルサンティの“大げさで歯切れよい”言い切り型の文章を意識なさっていたのではないでしょうか。

ただし、本著がマフィアへの慄きを煽る一方なのは、やや警戒した方がいいのではないかと思います。

また、80年代の逸話が多く、2000年以降の現状とはやや離れているのではないかという点も気になります。「根絶はできないが共存を」と言ったベルルスコーニまでカヴァされてはいるのですが、マフィアの起こす銃撃事件が頻繁に一般社会に及んだのは80年代終わりまでではないか、と。

というのも、マフィアの一斉検挙の背景には、冷戦構造の崩壊でイタリアの政治腐敗・特にアメリカへの依存体質に変化が起こった、という要因もあるはずなのです。しかし、この視点は本著には欠けているようですね。

例えば、冷戦崩壊についてのコメントには、ヨハネ・パウロ二世がポーランドの「連帯」を支持し、その活動が「世界の共産主義国崩壊の発端となった」(p.184)、というくだりがあって、これはいくらなんでも偏り過ぎなのではないかと思います。また、マフィアがアメリカ、ブラジルにも拠点のある国際組織である以上、イタリア国内の一部のマフィアの勇気ある“改心”だけで一斉検挙に至る事情を説明することにもやや無理を感じます。

とにかく、マフィアが武装組織なのは事実とはいえ、“マフィア=殺し屋”のイメージだけでも全体像は到底見えてこないでしょう。

刺激的で話のタネには事欠かない読み物という点では評価しますが、やはり星は3つにしておきます。
マフィアと戦う男たちの記録 ★★★☆☆
イタリアには仕事で何回か行っているし、これからもいろいろ行きそうなので読んでみた。マフィアと仕事をする予定は無いけど。

戦後のマフィアと警察・憲兵・検察の闘争を、後者の側から眺めた記録である。全体にまとまりがなくやたらと感情的な叙述に走りがち、かつ翻訳が雑であるが、それぞれのエピソードは刺激的で面白く読める。ちゃんと数えていないが、本書にはマフィア側、警察側に加え、政治家、銀行家など、あわせて合計50名くらいの登場人物がいるが、天寿を全うした人はほとんどいない。爆弾、銃弾、毒薬、ナイフ、などなどが活躍し、がん細胞も悪玉コレステロールもクロノスも、彼らの命を奪うことはできなくて干上がっている。そういう世界のお話である。

マフィアみたいな暴力集団は世界中どこにでもいるのであるが、イタリア・マフィアの特殊性は、集団がシシリーという土地と密接に結びついているという点にある。例えばシシリーではマフィアは子どもたちの憧れのアイドルで、彼らは警察に協力しない。警官役を誰もやらないので、「けいどろ」って遊びは成立せず、「コルレオーネVSその他」みたいな組分けでマフィアごっこをする。なんでそうなったかっていうのはいろいろ事情があるのだろうが、事実としてそうなっている。日本では、神戸とか広島とか、やくざが多そうなイメージがついてまわる土地はあるけど、神戸の子どもがやくざの味方をするということは考えずらい。

ということで、警官たち・検察官たちは地元でも冷遇され、政治家の支援も得られないのであるが、彼らがほんとうに命を賭して逆境に立ち向かう姿がかっこいいのである。『やくざに学ぶ・・・』とか、そんなん読んで「学んで」るくらいだったらこっち読んだ方がいいぜ。