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超人ロック 凍てついた星座 (3) (ヤングキングコミックス)

価格: ¥580
カテゴリ: コミック
ブランド: 少年画報社
Amazon.co.jpで確認
超能力のマイナス面の描写 ★★★★★
本作での最終的な悪役となった「無色のテニアン」。
マトリクスと記憶のコピーによる他人への変身能力があり、何のためらいも無く殺人が出来る性癖は「闇の王」に登場したフレックを思わせました。「闇の王」とリメイク版「ライザ」同様、ロック世界での変身能力の負の側面が明らかに。
他にも幾つかの超能力の問題点が判明。
「治癒能力は治療される側が望まないと効果が無い」
「記憶の封印や操作はロックが施してもうまくいかず、不完全な記憶が蘇って混乱する場合がある」今作ではこれが事件の引き金に・・・

さてロックは何千年と生きている間に「戦わずにすむならその方が良い」と考えている事が明らかになります。クライマックスで一時は怒りのあまりテニアンを殺そうとしますが、彼は言うのです「出来なかった」と。
余りに長生きしているが故に、彼の感性は常人の物からかけ離れてしまったかのような描写があります。それもまた今作で触れられていた彼の孤独感を増す物なのでしょうか。それでも彼は生き続ける宿命がある。

救いは、最初はそんなロックを傲慢と評していた人々が、彼の考えと孤独の一端を理解する所でしょう。
こういう終わり方もいいかな ★★★★☆
 二巻までのパエトンとカルベルのエスパー漫才コンビの活躍は影を潜め、
レオノーラ・テニアン・ロックの三つ巴の戦いになります。
 最初は敵だったはずの人間といつの間にか、もう一人の敵を追いつめるという
パターンは今までにもありました(聖者の涙とか)。
今回、レオノーラの「何回も繰り返された記憶の再生」をめぐって、
ラストはちょっと今までとは趣を変えています。
 ヘアスタイルは奇抜ですが、レオノーラが最後に「女性らしい優しさと母性」を
取り戻して亡き夫と子供のところに駆けつけるというところ。
よかったなと素直に思うし、一方で「ロック」に霊魂とか成仏とかそういう概念を
見出す作品も今までなかったので、ある意味新鮮でした。
 レオノーラが最後に「ありがとう ロック」というところ。前にも聞いたことが
あるなと思ったら、はるか昔の作品「炎の虎」で使われてました。
 なんか切ない気分になりましたね。
 聖さんは女性心理描写が上手だと前に、映画「魔女の世紀」のパンフの中で
声優さんに言われてましたけど(すっごい前だ!)、今でもそれは変わってないってことですね。
永遠を生きるものの孤独 ★★★★☆
「凍てついた星座」の3巻目で、この章は完結。

主人公は死ねないんだけど、ロックはそれを意識しているだけ。

確かに、死ぬ主人公もいるものの、大抵のマンガや、本に書かれている人物は、死なない。その本の世界の中で、永遠に生き続ける。
ゆえに、主人公が生き続けて居ることに、かなり鈍くなってしまっている感覚があるが、それがどんなことなのか?考える必要があるのではないか。

そして、その世界の歴史の中でも、延々と流れる月日を生き続ける事にされているのが、ロックという超能力者である。
この世界と深く繋がっているために、けして死ぬことを赦されていない。そのための能力が、「セカンド・フェーズ」だと思ってきたが、超能力が、「意思の力」で決まるのなら、壮絶な怨念は「セカンド・フェーズ」を発するのにたり得るのではないか…?
死ねないからこそ、彼は人を殺すことを避けようとする。一人でも多く、この世界に長く留まって欲しいと願うように…

レオノーラを生き返らせる時のエピソードで、ロックは死後の世界を知らない旨が描かれるが、ラストでは死出の旅にゆくレオノーラと別れを告げる様子が描かれる…

これはロックの想像なのか?現実か…?

確かに「分からない」のは、あまりにも孤独だが、「知っていても、行けない」のも、また孤独である。

この戦いが済んでも、彼は死ねない。ただただ、悠久の時の中で生き続ける。上を向いて。
曲名は Zodiac Freezes Over ★★★★☆
いよいよ本エピソードは完結。
殺戮を繰り返しながら逃亡するテニアン、マーヤ・マーヤの正体と信念、
レオノーラが選んだ運命は・・・

読み進めて思ったのはこの壮絶なるテニアンの戦闘は本来ライザにこそ
収録されるべき展開であったのではという事です。
ライザは諸般の事情で1巻で完結してしまいましたが、マトリクス能力を
使った元祖と言えるエピソードですし、そちらの方が適していたような
気がします。

また、このエピソードを通して心に引っかかっていた事。
それは登場人物がエスパーか否かという前提が初期には分からず、
エスパーでないと思っていた者が突然超能力を使い始める所です。

そもそもエスパーハンターは必ずしもエスパーである必要が無く
道具を使うパエトンにESPは必要ないし、レオノーラがそこまで
強力なエスパーならハンター自体が不要だったと思う限りです。

連載版ラストについては本レビュータイトル参照という事で。
シリーズ完結! ★★★☆☆
 ロックに復讐しようとするレオノーラ、しかし記憶が蘇り・・・
そしてテニアンを追うマーヤ・マーヤは会社の金を取り戻すために・・・
 
 凍てついた星座編が完結!この巻でまたもやロックに新たな能力が・・・
 しかしテニアンって現代の犯罪者に繋がるような思考の持ち主でしたね。