地図帳の良し悪しを決定する主な要因は、
①適切な縮尺の選択（全体図、詳細図）
②地形の表現（等高線による色分け）
③地図上の表記情報の見易さ（都市、道路・鉄道　等）
に基づく、機能性及び美しさであると思う。
二宮書店の地図帳は、使うほどに、作成者の地図に対する目的意識及び美学が伝わってくる気がする。

一般の書店店頭で、入手困難であることが残念である。

地図帳といえば、帝国書院の名が挙がるだろう。しかし、地図好きにとっての国内ナンバーワンブランドは二宮書店なのである。今年新版になった「高等地図帳」は、自信を持って推薦できるすばらしい出来だ。たとえば。地図上に世界遺産や著名な史跡、戦跡が網羅されていること。アメリカ、ロシア、中国、南北朝鮮、インド、ブラジルなどの国家の行政区分が別図で説明されていること。紛争地域の拡大図挿入。最新の資料を駆使した分布図。…いちいち挙げていけばきりのないほど、新しい試みにチャレンジし、成功を収めているのだ。私は、そのすばらしい出来に感激し２冊買ってしまったことを告白しておく。