フランス、ブルターニュ出身のハープ奏者/シンガー、セシル・コルベルのアルバム。2006作
艶やかなハープの音色に、キュートな歌声で聴かせる彼女のサウンドは、
伝統的なトラッドを土台にしつつも、ストリングスやシンセなどのアレンジにより
モダンな聴きやすさがあるのがポイント。ドラムなどが加わるとシンフォニックロック的にも楽しめる。
なおセシルは2010年公開のジブリ映画作品「借りぐらしのアリエッティ」の主題歌を務めることが決定。

Cecile Corbel セシル・コルベル
1980年生まれ。フランスのハーピニスト、歌手。ケルト民族音楽歌手兼ハープ奏者、pop folk celtique という音楽ジャンルで紹介されることもある。トラディショナルなケルティック・ハープの演奏とフレンチポップ的な甘い歌声のマッチングが不思議と心地好く響く。アルバムは「 Harpe celtique & chants du monde 」2005年、「Songbook1 」2006年、「Songbook vol.2 」2008年。
これまで、オーストラリア、ドイツ、ベルギー、スイス、イタリア、オランダ、チェコ、ポーランド、アメリカなどでコンサートを開催している。
2010年公開のスタジオジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」では、主題歌『Arrietty's Song（アリエッティの歌）』を担当。セシル・コルベル自身の作詞で、日本語に訳された歌詞を歌っている。

フランスのブルターニュ地方出身のアイリッシュハープの奏者，Cecile Corbelの2008年作です。

とあるレーベルのサンプラーに収録されていた曲を聞いて彼女を知りましたが，それ以来すっかり虜になってしまいました。

今作は前作同様，アンサンブルとヴォーカルで構成されており，かわいらしい彼女の歌声と繊細なハープの音色が堪能できます。それを盛り上げるバックアレンジも巧みで，聞いていて飽きが来ませんでした。さわやかで，とても聞きやすい作品だと思います。
またアルバム全体を通して，前々作・前作よりもポップでキラキラとした，色彩豊かな印象を受けました。さらに，今回初めて男性ヴォーカルとのデュエットが収録されていたりと，これまでよりも格段にボリュームアップした，聞きごたえのある内容に感じました。

しかしポップになった分，以前の作品の，曲全体に漂っていたような郷愁は少し薄れてしまった気がします。個人的にそこが魅力に感じる点の一つだったので，ちょっとだけ残念。とはいえ，とてもおすすめです！