Brand Leadership
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築け、されば道は開かれん?いや、今日のビジネス界では必ずしもそうではない。市場はいまや、とんでもない混雑ぶりである。あなたの製品やサービスがどんなに素晴らしいものであっても、必ずや似たような商品を提供する誰かがいるのである。解決策は?ズバリ、あなたの商品をブランド化することだ。ブランド化の概念は1980年代後半から経営陣の間に定着しはじめたが、その重要性は今日、これまでにないほど大きくなってきている。『Brand Leadership(邦題:ブランド・リーダーシップ――「見えない企業資産」の構築)』で、著者のデービッド A.アーカーとエーリッヒ・ヨアヒムスターラーは、経営者たちをもうひとつ上の次元のブランド革命へと誘う。
ブランドを立ち上げて管理運営するだけでは(もちろんこれは不可欠なプロセスの一部ではあるが)、ブランドを成功させるには不十分である。必要なのは、戦略的なブランド・リーダーシップである。このリーダーシップを構築するためには、企業の体質、構造、システムの根本的な転換が不可欠だとアーカーとヨアヒムスターラーは主張する。内容のぎっしり詰まった、しかし読みやすいその著書の中で、彼らはこの転換とはいかなるものかを述べ、ブランド・リーダーシップに求められる重要な要素について解説している。ブランド・アイデンティティーの詳細な定義、最大限の相乗効果と影響力を生むための明確なブランド・デザイン、スポンサーシップやインターネットなど通常の広告媒体を超えた宣伝ルートの利用、そして、単に世界規模のブランドを作るのではなく、世界規模のブランド・リーダーシップを軸に企業全体を組織すること。これらの主張を裏付けるために、著者はヨーロッパとアメリカの企業を対象に何百件ものケーススタディーを行った。ヴァージン航空、L.L.ビーン、ナイキ、アディダス、マスターカードなど、ブランドを全面に押し出したビジネス展開をして世界規模で認知されている企業から、非常に興味深い事例を詳しく紹介。またそのほかにも多くの企業やブランドについて触れ、参考事例を補足している。こういった例からも明らかなように、効果的なブランド・リーダーシップ戦略を構築するためには、認識、理解、情熱、そして並々ならぬ努力が要求される。しかし今日の激しいブランド競争においては、努力するだけの価値はあるようだ。『Brand Leadership』は、息の長い成功を獲得したい人々に価値あるアドバイスを提供する1冊である。