路地裏のバラード 7月編 (シリーズ第8巻)
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高校3年の夏休みを目前に控えた主人公の『タカトシ』は、この夏こそはと心に誓ったことがあった。それは、趣味である写真を、撮って撮って撮りまくることだった。そのためには、いつもなんとなく付き合っている腐れ縁の連れ達との関係を、夏の間だけは切る必要があった。
どうにか腐れ縁を切ることに成功したタカトシは、常滑の〝土管坂〟、雁道商店街、滝子商店街と、マイペースな撮影旅行に出ることに。そんな彼を悲劇が襲う。
とことんまでフィルムカメラでの撮影にこだわっていた彼のカメラが壊れたのだ。壊れたカメラは、ニコンの『F3』。かつて世界中の報道カメラマン達が使用していたプロ機である。
修理期間中カメラ屋から彼に貸し出されたのは、ペンタックスの『K20D』というデジタル一眼レフカメラだった。K20Dに装着されていたレンズは、ツァイスの35㎜。誰もが認める高性能高価格な単焦点レンズである。
タカトシは、始めてのデジタル一眼レフカメラを手に、大須商店街へと繰り出すが・・・・・・。