さて、グローバル化によって好むと好まざるとにかかわらず、国際舞台では一般的に英語がコミュニケーションの手段として使われている。英語を第一言語としない人でも、必要にせまられ、英語でスピーチをせざるを得ない状況は増えてきた。しかしそういった人は、英語の「決まり文句」を耳にする機会が少ないため、教材を使って学習しなければ、身につけることができない。
本書は、英語で発表したり、あいさつしたり、質疑を交わしたり、会議で司会をしたり、運営したりするときの決まり文句と慣用的な模範例を集めた文例集である。この文例集で、日ごろから英語の「決まり文句」を覚えておくと、いざというとき役に立つ。また、英語のスピーチ原稿を書くとき、会議のアジェンダを作成するときにも役立つハンドブックである。(金田地栄子)
英語の会議などで議長(というより、インフォーマルな進行役)をつとめることが多い私にはありがたい本。ただし、内容や解説の面白さを期待してはいけない。会議運営・進行に必要な表現を網羅した、表現事典と考えたほうがいい。きちんとした索引がついているのは便利。
また、事務局(場内アナウンス、受付)で必要な決まり文句が紹介されているのがめずらしい。
業界の展示会に行くと、聞くに堪えない失礼な英語を使っている受付係がよくいるが、そういう人に読んでもらいたい。