カロリーゼロにだまされるな
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「カロリーゼロ」「カロリーオフ」「ノンシュガー」とうたわれる食品・飲料は身の回りにあふれています。健康を気遣う人ほど、好んで選ぶ傾向があるでしょう。
しかし近年、アメリカの医学界では、そうした食品・飲料に使用される「人工甘味料」が肥満や糖尿病に悪影響を与えるメカニズムが解明されつつあり、議論を呼んでいます。本書は、米ハーバード大学で加工食品の害悪について研究を進める日本人医師が、いわゆる“カロリーゼロ”甘味料が体にもたらす生態的・心理的メカニズムにかんする最新の知見(みずからの研究成果以外を含めて)を紹介し、その大量摂取に警鐘を鳴らします。
アメリカでは、最新の医学論文なども、大衆紙やヘルスケア系メールマガジンなどで広く一般にも流布されますが、日本では一部専門家の間でしかシェアされていません。人工甘味料のなかでもその作用機序に特に注目が集まるのは、2000年代以降に出てきたもの。日本でもステビアとして知られるアスパルテームや、ノンカロリーコーラを美味しくしたといわれるアセスルファムカリウム、そのほかにもネオテームやスクラロースなどが、どんどん開発されています。それらの多くは、開発からまだ20年未満と歴史が浅く、身体や生殖への影響は判明しきれていないというのが実態だと思います。少なくとも、どんなリスクがありえるのか、肥満を気にする30~40代のビジネスマンや、子供の健康を気遣う母親などに広く興味を持っていただける内容です!