公式テキストということで、試験に直結する学習ができるテキストだと思います。
FASS公式サイトで販売されている問題集には、同テキストへの参照ページが
問題ごとに掲載されているため、合わせて学習すると効果的だと思います。
実際試験を受けてみて、資金の分野についてはこのテキストの範囲外から出題されていましたので、
星4つにしました。その他の部分は大体対応していると思います。

私はまずテキストにざっと目を通してから、問題集を解き、不正解や理解不足な点をテキストに返る
という勉強をしていました。問題集・テキストは3回転ぐらいしましたが、結果はB判定680点。
受験当時は、経理の実務経験はありませんでした。経理実務経験がないと資産の分野、
資金の分野で高得点を出すのは難しい気がしました。反面、決算と税務は実務経験がなくても
テキストや問題集でほとんどカバーできると思います。

本書は2006年7月に執筆されたもののようですので、改訂版が近く出てくることも予想されるので
購入する前に注意されるとよいと思います（大枠は変わらないと思いますので、参考にしてください）。

経理・財務の業務フローに関して『あるべき姿』が記載されている、まさに経理/財務の基礎を固めたバイブルです。経理を実務とされている方には物足りないかも知れませんが、システム構築に携わるIT業界の方には、ぜひ目を通していただきたい書籍です。
どの部門であっても、すべての業務は必ず経理と結び付きがある筈で、そういった意味でSEの方々には必見だと思います。FASSの勉強だけでなく、別の使い道が持てる一冊です。

とにかく、この内容の充実度とそれに比べて価格の安さに驚き。会計から税務から資金まで、全部網羅していてこの価格なんて。
ちょっと説明は実直で素っ気ない感じもするけど、贅肉がなくて筋肉質ってことかも。
私はこのテキストを読んで第１回の「経理・財務スキル検定（ＦＡＳＳ）」を受験しましたが、さすが唯一の公認テキスト、おかげで高得点が取れました。経理はよく知らないとおっしゃる初心者にも、実務はしてきたけど体系的に学びたいという方にもお勧めしたいテキストです。
（ちなみに続編も出版されているので、併せて参考にするとよいと思います。）

経済産業省公表の「経理・財務サービススキルスタンダード」３６項目のうちの２４項目の解説で、「原価管理」や「経費管理」「年度予算管理」等の１２項目は「解説省略」となっているのが少々残念ですが、「買掛債務管理」では下請代金支払遅延等防止法（下請法）についても解説している等、実務にも充分役立つ本だと思います。

ＮＴＴＢＡと金児先生がお書きになっただけでも凄いが、これだけのボリュームで１，０００円は安いです。
会社だったらとりあえず１冊買っておいて無駄にはならないですね。
この出版は、ほとんど慈善事業ですね。
素晴らしいです。参りました。