聾(ろう)に生まれ、明けても暮れても口話の練習に励む親子。
そこには我々の想像をはるかに超えた世界がある。
成長と共に迎えた思春期、社会と触れ合えば触れ合うほど、自分の意志とは異なる世界に孤独に打ちひしがれる著者。自暴自棄になり、自分の喉を潰してしまおうとまで悩んだと告白している。
しかし、彼女の素晴らしいところは、ここで諦めなかったことだ。
「私のやりたいことはこれではない。少しでも可能性があるのなら、夢に向かいチャレンジしたい。」と自らの手で自分の人生をクリエイトしていったのだ。
映画、ダンス、演劇、人間関係・・・全ての面において、口話、手話、英語、筆談、そして何より大切な心と心のコミュニケーションを駆使して。
その舞台は日本に留まらずアメリカにまで及び、常に新しい何かを吸収しようとしている。
聞こえるとか聞こえないとか、そういった世界をはるかに超えたチャレンジ精神がすばらしい!
この本には夢と希望の為に努力すれば、限りなくその夢に近づけるのだという実感がある。
はちきれんばかりの元気とユーモアに溢れた文章は我々にとてつもないエネルギーをくれる。 生きるとはどういうことかを教えてくれる。
人は誰でも人生の壁にぶつかる時がある。そんな時こそ是非この本を手に取り読むといいと思った。漢字にはルビが多くふってある。子供から大人まで皆に読んで欲しい本だ。 皆の明るい未来の為に。
現実の生活は本に書かれている以上に大変なんだろうことはなんとなく想像はつく。
その中でコミュニケーションは一つではない。
決まった形のコミュニケーションなんて無いことを教えてくれる。
恰好つけてないで、自ら作り出すコミュニケーション。
それにしても、この人のチャレンジ精神と精神の明るさ。
人は自分の環境を自ら作り出す。
一度被害者になってしまうと、なにもかも被害者意識で見えてくる。
心をオープンにして、チャレンジチャレンジ。
元気をもらえる一冊です。
読後、最初に思ったのは、なんと元気を与えてくれる本だろうということだった。そして、物事を素直に受け止め、反省したり学んだりしながら、いろんなことに気付いていく、心の柔軟さの大切さも教えられた。周りの人達に感謝することも忘れず、ポジティブな考え方で、人生を楽しもうという積極性にも共感。
めぐり会えて良かったと思える本の1冊だった。