明治文学小説大全
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(第二版について)2013.12.6
1、各小説には、Kindleでは本の最初にある目次から行くことができますが、レビューをいただいた点を考慮し、見出しを工夫してKindleの「移動」メニューから直接、各小説に行けるようにしました。
2、作家の紹介文をいくつか追加しました。各作家の一番最初の小説の前に置きました。
(明治文学小説大全について)
一八六八年に、慶応は明治と改元され天皇を中心とする中央集権国家である明治政府が成立しました。封建的身分は撤廃され、学制が発布され、太陽暦が採用されるなど、それまでの生活習慣や慣習が力を失い、文明開化の名のもとに、西欧の文物が大量に一度に入ってきました。
明治という時代は、この西洋文明とそれまでの日本の文化との狭間にあってこれらをどううまく折り合いを付けていくのかと言う問題が日本人に突きつけられた時代でした。そしてそれらが実際小説の中に反映されていくのは、明治も半ばの明治二十年過ぎになります。
この作品集には、青空文庫より以下の明治文学の傑作小説を年代ごとに分類して五十編収録してあります。
明治二〇年(一八八七年)
浮雲(二葉亭四迷)
明治二三年(一八九〇年)
うたかたの記(森鷗外)
舞姫(森鷗外)
明治二四年(一八九一年)
五重塔(幸田露伴)
文づかひ(森鷗外)
明治二七年(一八九四年)
大つごもり(樋口一葉)
滝口入道(高山樗牛)
明治二八年(一八九五年)
たけくらべ(樋口一葉)
にごりえ(樋口一葉)
十三夜(樋口一葉)
夜行巡査(泉鏡花)
書記官(川上眉山)
明治二九年(一八九六年)
照葉狂言(泉鏡花)
明治三〇年(一八九七年)
金色夜叉(尾崎紅葉)
明治三一年(一八九八年)
不如帰(徳富蘆花)
明治三三年(一九〇〇年)
高野聖(泉鏡花)
明治三四年(一九〇一年)
武蔵野(国木田独歩)
牛肉と馬鈴薯(国木田独歩)
明治三八年(一九〇五年)
倫敦塔(夏目漱石)
幻影の盾(夏目漱石)
琴のそら音(夏目漱石)
吾輩は猫である(夏目漱石)
薤露行(夏目漱石)
明治三九年(一九〇六年)
破戒(島崎藤村)
草枕(夏目漱石)
坊っちゃん(夏目漱石)
明治四〇年(一九〇七年)
野分(夏目漱石)
蒲団(田山花袋)
虞美人草(夏目漱石)
平凡(二葉亭四迷)
疲労(国木田独歩)
明治四一年(一九〇八年)
坑夫(夏目漱石)
夢十夜(夏目漱石)
三四郎(夏目漱石)
二老人(国木田独歩)
明治四二年(一九〇九年)
永日小品(夏目漱石)
それから(夏目漱石)
田舎教師(田山花袋)
耽溺(岩野泡鳴)
すみだ川(永井荷風)
ヰタ・セクスアリス(森鷗外)
明治四三年(一九一〇年)
門(夏目漱石)
青年(森鷗外)
普請中(森鷗外)
土(長塚節)
家(島崎藤村)
明治四四年(一九一一年)
雁(森鷗外)
黴(徳田秋声)
或る女(有島武郎)
百物語(森鷗外)
(古典教養文庫について)
古典教養文庫は、日本のみならず広く世界の古典を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。
1、古典として価値あるものだけを
これまで長く残って来たもの、これから長く読み継がれていくものだけを選んで出版します。
2、読みやすいレイアウト
文章のまとまりを、適切な改ページで区切って、Kindleはもちろん、iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、iPadなどのタブレットでの読書に最適化しました。また索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。
青空文庫をベースとしている場合も、適切に処理してありますので、そのまま青空文庫の物をダウンロードして読むよりも格段に読みやすくなっています。
3、美しい表紙
プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。書籍と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。
4、スピーディーな改版
紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。
5、手に入れやすい価格
「価値ある古典こそ低価格で」のモットーから、古典教養文庫は、一番高い物で300円で、そのほとんどが100円となっています。