医学のみならず自然科学領域で論文を書く人にはきっと役に立つ良書
★★★★★
本書は、UCSFでの科学論文作法の授業から生まれた教科書で、英語を母国語とする若手研究者のためのものだが、日本人研究者にもものすごく役に立つ。第1部では、単語の選び方、文の構造、パラグラフの構造について、良い文章を書くためにどう考えるのかが論理的に示される。第2部では、論文を構成する序論、材料と方法、結果、議論の各ブロックに、何をどういった順序で書くべきであり、また何を書いてはいけないのかが、明確に理由付けされて著されている。
また、全編にわたり若手研究者の論文草稿が「例題」として示され、どう改善することでよりよい論文になるのかが具体的に示される。
科学論文をどう構成してよいのかについて迷いのある人は、是非本書を眺めてほしい。何かしらのヒントを得られるはずだ。
(原書は2000年に第2版が出版され、図表のまとめ方などに関するレクチャーが追加されている)