やはりボードレールの本領は厳密な詩的規格に縛られた『悪の華』ではないかと思いますので、この『パリの憂鬱』は息抜きのような感じで気楽に読むくらいでちょうどいいのではないでしょうか。『悪の華』を熟読していた人には、おもわずニヤッとしてしまうような内容もあります。
天才詩人ボードレールの、ぼやきに満ちた日常が見れて楽しい作品です。☆は3つにとどめました。