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変見自在 スーチー女史は善人か

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
好著 ★★★★★
従来のマスメディア或はマスメディアに拠る学者の
意見に対して検証的側面から突っ込んだ書物です。
マスメディアの誕生以来マスメディア自身に対して
の突っ込みはなされ得なかったものですが近年この
ような書物がでることによって他者の責任のみを
追求したメディア自身に他者自身から責任を問う声
が出てきたことは喜ぶべきことでしょう。例えば利権
を得るものの敵手は利権を得ていない、などということ
はなく双方が利権を得ている場合、イデオロギーの差異
によって敵か味方を決めるという構図が壊れつつあると
いうことです。その点でいえば意見を述べる人それぞれ
がみずからのイデオロギーを白日の下に晒さなければ
ならない事態になっているといえましょう。その点では
我々だけは中立であると言い募ってきたマスメディアと
学者に対しても史上初めて批判がなされている時代なわけ
でその点では本書にもまた批判があって当然。この場合
は朝日新聞が堂々と過去の意見について弁明する書物を
出すべきでしょう。
「変見」ではなく「偏見」 ★☆☆☆☆
このシリーズはキャッチーな題名に惹かれて読んでいますが、すべて図書館で借りたもの。1冊読めば買う価値のないことがすぐわかります。歴史を「一味違った方向からみる」、「自分の知らない歴史エピソードがわかる」という点においては一読の価値はあると思いますが、とにかく検証も不十分で、自分の論旨に有利なエピソードばかりをつないでいます。朝日新聞を「捏造の温床」のようにこき下ろしていますが、この作者も同じようなもの。マスコミ出身者は有利な事実だけをかいつまんで面白くすることを「編集」と読んでますが、私たち科学者からみればそれは「捏造」です。
本書で、「中国も日本人のように風呂に入って清潔になれ」と論じていますが、日本は先進国のなかで唯一AIDS患者を増やしています。コンドームもつけずにアジア人相手に買春し、AIDSをうつす。カンボジアやタイでの幼児買春もアメリカ人に次いで2番目だと言われています。また「中国には宦官や纏足、残酷刑があったが日本は取り入れなかった」と書いているが、日本にも「のこぎり引き」などの残酷刑はありました。「日本兵の人肉食はでっち上げ記事」ともありますが、ニューギニアで極限状態だった日本兵は人肉を食べています。とにかく偏り過ぎたコラムで、読むたびにイヤ〜な気分になります。落ち込みたいときに読むにはいい本です。
では誰が高山氏を検証するのか? ★☆☆☆☆
表題のスーチー女史についてですが、
同じ高山氏が以前ネット上などに掲載していた異見自在では
「スーチー女史が運動をしたから欧米の支援を受けられなくなり、 その結果、軍部は中国と手を握り共産化した」とありました。
ところがこの本の中では 「スーチー女史は欧米資本家の手先で国を売り渡す悪党」 ということになっています。
女史を叩いていることには変わりないのですが、
前者では民主化に失敗した理由を女史に求め、
後者では民主化によって国を欧米に売る女として書いています。
いったい高山氏にとってビルマの民主化は有りなのか無しなのか。

確かに欧米の利益のために経済植民地にされている地域は多くあります。
スーチー女史も、もう15年以上も前から資本の流入、ODAのあり方について先進国には厳しい意見を述べてきました。
一時開放されたときにも、日本のODAが軍事政権の資金源になっている、
日本人の税金で武器を買い国民を殺している、もっと責任を持つべきだとかなり厳しい口調で非難していました。

スーチー女史が軟禁状態で耐えているのも外国の軍隊や資本の流入によって国が荒れるのを恐れ、軍事政権との地道な対話しか道はないと考えたから。
そしてそれは「正しい目的は正しい手段を使うことによってのみ達成できる」という彼女の哲学に基いたもの。
そのことについて女史は10年以上も前から各国のインタビューで答えている。
つまり女史にとって軍事政権は敵ではなく対話すべき相手なのだ。

ところが高山氏は資本家+スーチー女史vs軍政という構図にしたがる。
そして女子をイギリスの犬で売国奴と呼び、軍事政権側に理があると説く。
グローバル化の現在では望むと望まざるとに関わらず他国の資本の影響を受けるが、
今の軍事政権にはもはや他国の資本と渡り合う能力は無い。
しかも軍事政権が国民を敵とみなし、権力を維持するために拷問や殺人を繰り返しているのにだ。

ビルマの勢力は軍事政権と少数民族の独立軍、NLDとあるがその中でも戦闘力を持っていない勢力はNLDだけ。
それでもNLDが軍事政権との対話を粘り強く進められるのは、
スーチーというカリスマが世界の耳目を集め軍事政権の横暴に一定の足かせをかけているからだ。
その素手で軍事政権と戦っている老婆を高山氏は自分で取材したわけでもないのに悪党呼ばわりする。
そもそも88年に米国が軍事介入の構えを見せたとき、それを防いだのは女史ではないか。
なぜそれが米英の手先になるのか。

そして外務省がビルマのODA利権、開発利権の維持のため軍事政権べったりの政策を続けていたことには触れない。

私も朝日の反日記事は嫌いですが、
氏の文章は、その朝日を叩いて飯を食ってるマスコミが
社会問題をスーパーの広告のように詰め込んで書いたものとしか感じませんでした。
それこそこの本の中に偏見や誤認があっても素人には容易に見抜けませんし。

週刊新潮で軍事政権擁護の特集が組まれた時期を考えても
本を売りたいためにキャッチーなコピーを付けただけなのでは?
でも、今まで国際情勢や社会問題に関心のなかった人間には面白いかもしれませんね。
高山先生の孤高のペン先が示すもの ★★★★★
どんな手段を使ってでも隣人を陥れようとしてる者がいる
自分の利益のために人々の関心を逸らそうとしてる者がいる
特定の意図を持った報道、あるいは「正義」がすべてを歪めようとする

事実はどこに消し飛んだ?真実は??
自分さえ良ければいいという体のいい良識面を装う無知無関心のお花畑の中、
それでも一人、屹立しつづける高山先生が手に持つペン先が「あるべき姿」のありかを指し示してくれる。
あらゆるものが「正義」の作りだした歪みへと収斂されようとするぬるま湯の中、
私たちにとっての大切なそれぞれのものを取り戻すきっかけへと導いてくれる。
本書には知恵がある、勇気がある。
良識面した無知無関心さとは一線を画す書である
とにかく面白い ★★★★★
 日本のマスコミから「誇り」が失せたのは、いつからだろうか、とふと思った。
氏の切り口は斬新で(これが普通のジャーナリストなのかも知れない)とにかく
面白い。いろいろなニュースの裏が見えてくる。やはり日本は戦後のWGIPから
まだ抜け出せずにいて、牙を抜かれて爪を切られて、良いようにいじめられ続けて
いるのだろう。眠った日本人の目を覚まさせる、良い契機になればと思います。
きれい事を言っても世界は腹黒く、自国の国益しか考えていない。まずは、そのお
ぞましさを知ることから始めないといけない。他国の悪意に対しても、善意に対し
ても日本は鈍感で無策すぎる。