途中まではよかったのですが
★☆☆☆☆
わかりやすくて良い本だと思って読んでいたのですが、歯周外科のところでがっかりしました。「付着歯肉幅が狭くても歯周炎の進行には影響がない」という証明された理論を「付着歯肉幅がないとクラウンのマージンを縁下に設定すると退縮しやすい」という研究論文を引用することで否定し、「付着歯肉は重要だ」という話にすり替えてしまってます。エビデンスは客観的な判断、意思決定のために必要なものであり、このように結論先にありきの、こじつけのために悪用すべきものではありません。この本を読んだ若い歯科医師は付着歯肉の幅が少ないというだけで、必要もない移植手術を施行してしまうかもしれません。改訂版がでたらこの部分は是非修正していただきたい。明らかに間違っているのですから。