83年のこの短編集は、パンクバンドも名前を拝借したほどのイイ出来
★★★★☆
BUKの短編は、BUKの実像を意識せずに読むことは難しい。
信じられないほどパワフルで、あり得ないほど破天荒であっても、BUKなら半分真実じゃなかったのか?と思わせるところが(チナスキーものは特に)、私が彼の短編から離れられない理由の一つかなと思いました。
まず、会話がすばらしい。無駄が無くストレートで緊張感あふれ、隠そうとした本心を的確に表している。だから暴力も、セックスも生々しく迫ってくるんじゃないかなと思う。
なお、パンクバンドのHOT WATER MUSICのバンド名はこの短編集から取ったもので(かっこいいなあ)、BUKはヘンデルのWATER MUSICから取ったんだろうと(私は)思う。