学習を進めている方が学習の穴が無いよう知識の整理をするのに
本書を利用するのも良いでしょう。
本冊子の構成は以下:
第1章...訓読(五文型、返り点、置き時、再読文字)
第2章...句法(90句型)
第3章...語法(同字異訓14字、同訓異字19字)
第4章...重要語(287字句)
第5章...漢詩
第6章...文学史・思想史
本冊子の類似書:
『多久の漢文公式』...本冊子の第3章の前半までの内容に相当す
る。本冊子に比べて例文が長めで大きな活字で印刷されている。
重要語や漢詩は扱っていない。
『中野式漢文なるほど上達法』...2ページ見開き式で50項目の
漢文読解に役立つ文法事項を整理している。内容に関しては他書で
はなかなか得られない重要事項を含んでいるのであるが、出版社の
用意した体裁に縛られてなのか、要点を絞りすぎていて、必須知識
が得られない。
『田中雄二の漢文早覚え速答法』...スタイルはハンドブック形式
では無くA5版のサイズである。漢文の必須知識を10の公式と
91の漢字に絞っている。漢詩・文学史の必須項目も挙げている。
もっとも有意義なのは、試験に出る句形と重要漢字で書かれた創作
の暗唱用例文(A5版4頁の長さの文)である。漢文学習の最初に
取りかかるには優れた本です。