ターニングポイント
★★★★★
本作にとって、そして何よりも主人公・雛子とって3巻はターニングポイントといえます。
詳細はネタバレになるので避けますが、雛子が「性」というものを意識しなければならない事態に陥ります。今後の展開は4巻以降に持ち越されることとなりましたが、有栖先生同様読者にとっても気が気でない状況になってきました。
筆者は独身で子どもはいませんが、甥っ子や姪っ子の面倒を見ていると、ふと「彼らが『性』というものに対してどう向き合っていくのだろうか」と考えるときがあります。とく娘を持つ親御さんには有栖先生の気持ちが痛いほど理解できるのではないでしょうか。
本作は青年向けの作品ですが、小学生の子どもとくに娘さんを持つ親に読んでほしい作品です。