陽明学とは、禅と言うよりも文化的感性から言って道教的なもののようだ。だが残念ながら、著者はまるっきり日本人なので、華人文化の中の道教性を理解・感得するには到っていないので、その方面への展開が充分なされていない。著者が座禅の修業をした人なので禅に寄った記述になっている。ともかく講演記録を元にした活字化であるので読み易く推薦できる。