長編時代ラノベ
★★★★☆
時代小説にジャンル分けしてしまうと、藤沢周平のような緻密な描写や話の構成に対して失礼に思う。
設定がSFだったり、話がラブコメめいたりしない、江戸時代ものというだけで、この作者の作品群は、というより、昨今雑多に増殖を続けている時代ものは、限りなく時代小説よりラノベに近い。
と、気付いて不満を覚えた頃には、なかったことにできる程、作品世界とのコミットが浅く済まない状態で、年2冊の刊行に焦らされ、見事に出版社と作者の策略に踊らされています。
ご新規さんには正直オススメ出来ない作品です。
というより、昨今のおおよその粗製濫造作品より、昔の時代小説をお勧めします。
ただ、ちょっと過去足を踏み入れて、今は様子見、という方は、そろそろ読み直していいタイミングです。
50冊完結、と以前から作者自ら語っていたとおり、この刊含めて残り4刊。
前刊より、ようやく話が大きく動き始めました。