主人公のさえない雑誌記者は、女装をするときらびやかな美女に変身する才能を秘めていた！　マスコミの衰退と電子化が進まない業界の問題をコミカルに指摘した問題作。
別冊プレイボーイ誌（集英社）で2009年10月から読み切り連載した「マスゴミ」4話と、「婚活クエスト」、コミックバンチ誌2006年12月号に描いた「マッスル！」の全6話。

エピソード１:
「10年に一人、いやそれ以上よ」雑誌記者橋本いずみがオカマバーのママに絶賛された才能は、女装だった。衰退する一方の雑誌業界。スクープを狙う記者は、美人に変身すると面白いように情報が集まることに戸惑いながらも記事を書いていく。たとえマスゴミといわれようとも。

エピソード２:
人気の局アナ「浜ピー」こと浜崎綾香の、高校時代のベッド写真が流出した。週刊誌の記者が詰めかけるが浜アナはノーコメント。一方女性に変身中の橋本は、ひょんなことから浜アナと知り合い、意気投合。深夜バーのはしごで女同士（？）親睦を深めるも、その醜態を写真週刊誌に撮られてしまう。

エピソード３:
『秋葉原のアイドル「万年青（おもと）亜美」、ネット上のつぶやきから恋愛が発覚!?』一部のマニアに絶大な人気を誇るアイドルにご法度の恋愛騒動が。しかしこれは「炎上」を狙って仕掛けられた釣りであった。情報を操作するマネージャー榊に「マスゴミ」いずみはどんな技をしかけるのか！

エピソード４:
ＩＴに理解のない上司にデジタルの世界を説明しながら、いずみは出版の先行きに不安を感じていた。そんな時、いずみの彼女の大学の同窓である黒田が、会社を辞め起業したという。黒田の職業は「ブロガー」
嫉妬もあって「そんな商売は無謀」と言い放ち、またも彼女と喧嘩になってしまう。ブロガーの可能性はどうか、自分には何ができるのか。悩めるいずみの未来はどっちだ。

エピソード５:
「そろそろいい人はいないの？」と余計な心配をされてしまう、男性のお年ごろ31歳。
特別な能力なし、容姿人並み、身長平均、年収少し低め、という”ともひろ”のステータス。何もしないでいると、あっという間に年をとってしまう。勝負するなら今！　ファンファーレと共にともひろのクエストが始まった。スライムメスと戦闘を重ねながら、理想の相手を射止めることが出来るだろうか！？

エピソード６:
2006年「コミックバンチ増刊蒼天の拳トリビュート号」に描いた読み切り。北斗の拳っぽいものを…、と考えていたら、編集者が筋トレマニアでマッチョなおっさんだった。筋肉を鍛え上げた人間が到達する境地。それを探しにボディビル大会に潜り込んだのだが、そこで見たものは…。この1作のみ、作者が漫画に登場するレポ漫画。