アップダイクは大・大好きな作家ですが、これは唯一の絵本です。
もちろん絵は画家の方が描いていますが、文章ともマッチしていて素敵です。
子供に読ませる本としては勿体無い？
絵本というより詩集と言ったほうが似合いそうです。

ジョン･アップダイクによる子どものための一年の詩と、バーカートの繊細で、やや神経質なイラストレーション。
詩は、五感に訴えるもので、媚がない。中には、アメリカの独立記念日や、ハロウィーンなど、日本人にはなじみの薄い行事をうたったものもあるが、異文化に触れると同時に、ある普遍的な感覚をも含んでいる。赤もしくは青と、黒のみのストイックなイラストと、日常を凝縮し、昇華させた詩は、大人が読んでも静謐な喜びを得られるものである。
ただ、このタイトルは、水着を着て遊ぶ子どもたちの絵が表紙であるし、内容としてもハロウィーンに言及しているのは、全体からはほんの少しなのだから、合っていない。