著者本人によるUnlimited Powerの原書の朗読だと思っていたのですが、そうではなく、いくつかのセミナーのスピーチを集めて一つに構成したものでした。
1時間ですから当然のことながら断片的で本の内容をすべて網羅しているわけではありませんでした。
やはり内容は本を読まないとだめなようです。

このCDが価値があるのは、アンソニー・ロビンズ自身の声を聴けることでしょう。
彼自身が言っているようにコミュニケーションは大半が声の調子や態度だとすれば、実際の講演を聴かない限り本当のことは伝わらないのでしょうが、日本では講演は聴けないので、このCDを聞けば彼の人となりが理解できます。

しかし、残念ながら、このCDを聞いた限りでは、彼は必ずしもスピーチが上手い訳ではないんですね。話している内容も、彼自身が考えたものと言うよりはNLPの紹介をしているに過ぎない。それでも何かカリスマ的な雰囲気を感じることが出来るかと思っていたのですが、別にこのCDを聞いても何も感じませんでした。

すごい早口で、間も取らないのでちょっと聞きづらいのですが、使っている言葉はシンプルだし、言っている内容も分かりやすいので、聞き取るのはそれほど難しくはありません。
英語のヒヤリングの勉強に使うのならばいいかもしれません。
ただどうせ聞くのならばもっと内容があるものの方がいいでしょうね。

英語のリスニングスキルを上げようと考えていたところ、ただ普通にリスニングするのでは面白くないと、自分のためにもなるリスニング教材として購入しました。
内容はエッセンス部分がコンパクトに、かつ、わかりやすくまとまっており、また、難しい単語も多くないため、本当に入りやすいものとなっています。
CDを聞いた後に、ペーパーバックを買って読むとさらに詳しい内容にも触れられるため、非常に良いです。

アンソニー・ロビンズは日本でも最近知名度が上がっている気がしますが、「アンソニー・ロビンズって名前は聞くけど誰？何してるの？どんな声？」
といった疑問に答える上で、値段的にもお手ごろで、さながらアンソニー・ロビンズ入門編といったところでしょうか。

　人生において成功するには何が必要か、というよくある内容の話ではあると思います。どん底から頂点までを体験した人が話すとやはり説得力があります。
また、アメリカ人らしい考え片という印象よりは日本人にも受け入れやすく、難しい理論よりもまずは実行することに主眼を置いている点でＮＬＰについて何も知らない人でも非常に入りやすいです。反面、今までに聞いたことも考えたこともないような斬新なアイディアはありませんが、侮ってしまいがちな簡単な事こそ重要であり、彼の言葉に耳を傾ける価値は充分にあると思います。